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三十二話 ページ35

また、逃げてしまった。




気が付くと俺は屋根の上に上がっていた。




俺は結構屋根の上が好きだったりする。




身体をぐっと反らせると真っ青でどこまでも続く空が見えて。




なんだが心が落ち着くんだ。




冷静になって考えるとあの3人に俺のことを話してよかったのかと思ってしまう。




もし、誰かが俺の事をバラしたら?




そう考えると先生に言ってしまったことも間違えだったかもしれないと思ってしまって。



…あれ、俺ってこれから何をどうしてけばいいんだっけ?



もちろん死んじゃだめ___




それはわかってる。亡くなった俺の家族の死はどうなる。




だけど、これから何をしようとも浮かんでこなくて。




俺はさっき心が落ち着くから屋根の上が好き、と言ったが間違えだったかもしれない。




こんな状況下では落ち着きすぎると色々な事を考えすぎてしまうみたいで。




思ったより色んな事を考えてるんだってわかった。





_ここで先生達と楽しく過ごせそう
_ここからはやく出て行って仇を打つんだ
_他人に任せて困ったら逃げればいいじゃん
_そんなに迷惑だと思うなら早く出てけ





俺って多重人格なのか?





色んな思いが交互して、自分ってなんだっけって思ってしまって。




髪をくしゃくしゃっとかき回し体育座りをした。

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作者名:大和もなか | 作成日時:2014年11月5日 23時

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