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27-M ページ27

「…たま…、…? 」

「ゆうた…裕太だよ」

「裕太…久しぶり」

「うん…」

「待たせちゃってごめん」

「酷いよ」

「ほんとごめん。
でも、大好き」


「…こういうときだけずるい」


「ふふ...ずっと裕太のこと見守ってたよ」

「…じゃあ…許す」

「ありがとう。幸せに…なろうね。」

「うん…大好き」

「なに〜裕太、デレちゃって笑」

「大好き」

「……へへ…照れますね 笑」

「だってお前.....俺が好きって言う前に…またどっかいなくなっちゃいそうで」


「…ほんと辛い思いさせたね。でももうどこにもいかないから」



「約束しろ…。
絶対離れんなよ…寂しかったんだから…」
「もう絶対離すな俺のこと」
「俺の前から…もういなくなるな
頼むから」







「裕太が嫌だって言っても離れないから」









ずっと嫌われてるんだと思ってた


たまは俺のこと鬱陶しく思ってるって




告白する勇気なんてなかったけど、


たまが誰かに話しかけてたり、笑いあってる姿見るだけで、


なんで俺じゃないんだって嫉妬したりもした



好きになった気持ちは本気で



「好き」って意識してからはどんどん好きが大きくなっていった





大切にしたい人ができたって思った






でも、突然別れが来た



癌にかかって余命宣告をされた


その時の俺は
正直、この世の中不公平だって神様を憎んだりもした



でも結局、
死んだのは、癌が理由ではなくて


通り魔に刺されたからだった




生ぬるい風に吹かれたあの日の夜、
2人で歩いた夜道の光景を今でもよく覚えてる




病気で死ぬ運命だとしても、
たまと出会えて仲良くなれたことが何よりも幸せ




なんて思ってたっけ









若い青年がナイフを持って

たまがいる方へ走っていくのを見たその時までは











激しい痛みと自分の血だまりが


「俺の命が終わる」とはっきり感じさせた




死んだらたまのことを忘れてしまうかもしれない


今まで温めてきた思いも、思い出も




大切なことを忘れた俺は俺じゃない気がするから死ぬのはすごく怖い



でも俺は手紙を、読んでもらいたいと思った

たまに恋した証を。



目の前が真っ暗になる瞬間、
たまの泣き顔が見えた




たまごめんね


もう涙を拭いてあげる力が残ってないんだ

でも助かってくれて良かった

これからも毎日笑って暮らしてほしい



そう想って
俺の人生は幕を閉じたんだ

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かなまる(プロフ) - 香音さん» ありがとうございます泣!ずっと読んでいただいたようで本当に嬉しいです〜!物語も終盤、あと少しで書き終わりますが、この先もぜひぜひ香音さんに読んでいただきたいです!(><)♪頑張って書くので最後までよろしくお願いします! (2017年4月1日 22時) (レス) id: 1fe25ba92b (このIDを非表示/違反報告)
香音(プロフ) - かなまる様の更新が止まっている間、ひっそりと影から読ませていただきました。玉森君の一途さに涙が止まりませんでした。応援してます! (2017年4月1日 20時) (レス) id: e31eb8bc5e (このIDを非表示/違反報告)
かなまる(プロフ) - 海哉(しー)さん» コメント本当にありがとうございます!みなさんの声で本当に頑張れます!超亀更新になってしまいましたがこれからは少しづつでも書いて行くのでよろしくお願いします(^-^) (2017年3月29日 0時) (レス) id: 1fe25ba92b (このIDを非表示/違反報告)
かなまる(プロフ) - ゆうさん» ありがとうございます!更新遅くなって本当にごめんなさい汗これからもがんばって書くので暗くて読むのも疲れちゃうようなお話ですがよろしくお願いします!! (2017年3月29日 0時) (レス) id: 1fe25ba92b (このIDを非表示/違反報告)
海哉(しー) - かなまるさん» はじめまして。すっごく先のお話が気になってました。お手紙が見つかってえっって驚きと一緒に涙が止まりませんでした。これからも応援しています!がんばってください!! (2016年8月28日 15時) (レス) id: 6e15b76135 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:かなまる | 作成日時:2016年2月8日 22時

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