13-Ki ページ13
部屋の中に入ると懐かしい匂いがした
汗かきながらニコニコ笑ってるあいつの顔が思い浮かぶ
本当信じられないよな
あいつが何気なく言ってた言葉すごく覚えてる
「いじられてる側は愛のあるいじりなのか、そうじゃないのかがよくわかる」って
いつもいじられてもニコニコ笑ってさ
あーもう一回お前の笑顔見たいな〜
キラキラした目でアニメについて語って欲しい
「北やん！」って宮田は俺を呼ぶときよくそう言ってた
聞きたいな
そんな回想をしていたら
突然玉が走り出した
気が動転した様子であちこち探してる
「玉、どうした？」
俺の声が聞こえないのか返事がない
泣きながら、いないいないってどこにいる？って
うわ言みたいに繰り返してる
「たま！大丈夫か？！」
座り込んでわんわん泣いてる玉
駆け寄ると涙声で呟いてる
「俊哉…好き…だよ？……会いた…ぃ………どこ…にいる…？
驚いた
玉は宮田のこと突っぱねてるイメージだったけど、やっぱり好きだったんだな
玉の気持ちを汲むと涙が溢れて止まらなかった
苦しくて痛くて自分のことじゃないのに息ができなくなるくらい悲しくなった
愛する人と別れるなんてどんなに辛いだろう
もう会えないなんて
話もできないなんて
運命は残酷すぎる
ふわり
太輔が優しく抱きしめてくれた
「俺、絶対ひろのこと話さない。ひとりにしないから。一生離さない」
あったかい
溶けそうなくらい心地よいあたたかさ
太輔はいつも俺の気持ちをわかってくれるんだ
そして優しい言葉をかけて安心させてくれる
誰も宮田の代わりなんてできないけど
玉にも人の気持ちの温かさがどれだけ素敵なものかわかって欲しいな…
すると太輔はわかってるってそう言うみたいに
そっと俺にキスすると玉を抱きしめた
宮田、お前にはかなわないけど
俺らで玉の辛い気持ち少しでも癒せるように頑張るから
窓から入ってきた風にそう誓った
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 119人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「玉森裕太」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
かなまる(プロフ) - 香音さん» ありがとうございます泣！ずっと読んでいただいたようで本当に嬉しいです〜！物語も終盤、あと少しで書き終わりますが、この先もぜひぜひ香音さんに読んでいただきたいです！(＞＜)♪頑張って書くので最後までよろしくお願いします！ (2017年4月1日 22時) (
レス) id: 1fe25ba92b (このIDを非表示/違反報告)
香音(プロフ) - かなまる様の更新が止まっている間、ひっそりと影から読ませていただきました。玉森君の一途さに涙が止まりませんでした。応援してます！ (2017年4月1日 20時) (レス) id: e31eb8bc5e (このIDを非表示/違反報告)
かなまる(プロフ) - 海哉(しー)さん» コメント本当にありがとうございます！みなさんの声で本当に頑張れます！超亀更新になってしまいましたがこれからは少しづつでも書いて行くのでよろしくお願いします(^-^) (2017年3月29日 0時) (レス) id: 1fe25ba92b (このIDを非表示/違反報告)
かなまる(プロフ) - ゆうさん» ありがとうございます！更新遅くなって本当にごめんなさい汗これからもがんばって書くので暗くて読むのも疲れちゃうようなお話ですがよろしくお願いします！！ (2017年3月29日 0時) (レス) id: 1fe25ba92b (このIDを非表示/違反報告)
海哉(しー) - かなまるさん» はじめまして。すっごく先のお話が気になってました。お手紙が見つかってえっって驚きと一緒に涙が止まりませんでした。これからも応援しています！がんばってください！！ (2016年8月28日 15時) (レス) id: 6e15b76135 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：かなまる | 作成日時：2016年2月8日 22時
