Happy Birthday！上杉君！

Happy Birthday twelve ページ12

みんなも帰ろうとしていたので、私達も家に向かおうとした。

うぅ。上手く言えるかな...。


｢帰ろ。｣

｢うん！｣


上杉君が少し照れながら言った。

ふふっ。ホントに照れ屋だね。





といった、和んだ時間も束の間、告白のことが頭をよぎり、不安になりながら、上杉君の隣で自転車を押す。









｢…………｣

｢…………｣









沈黙が続く中、何としてでも想いを伝えるために言葉を探していた。
国語のエキスパートなのに、こういう時になんで思いつかないの...。


｢寒くないか？｣

ふと風が強くなった。
だからか、気を使ってくれて、そう訪ねてくれる上杉君。

｢うーん。ちょっと、ね？でも、大丈夫！！｣

今日はとても寒いってニュースでやっていたというのに、マフラーを忘れちゃったんだ。

だからトロイって言われちゃうのかな...。

｢いや、風邪ひかれたら困るし。これ。｣

そう言って、そっとかけてくれたジャケット。

｢マフラーねぇから、それでもいいなら。｣

また、照れ気味で顔が少し赤かった。

私もそれを見ていたら、どんどん顔に熱が集まってきているのが感じられた。

｢あ、あの。ありがと...。｣

今の状況じゃ上杉君の顔なんて見れないから、俯きながらはにかんだ。



今...




言えるかも。









｢上杉君っ！！あのね...｣

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