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見慣れた展開 ページ37

『…ぇ……』



ちょ、まっ、一旦状況整理しよう。
…あ、なるほど!山崎さんが私の指に水を…
って、そっちじゃなくて、
え、いま抱きしめられてはないけど!近い状態だよね!うん!これは初体験だわ!うん!
って、もういいよ!山崎さ〜ん!もう大丈夫よ〜!



そんなことを思いながら、
目は山崎さんの手にいっていた。



大きくてゴツゴツしてて、
男性なんだと改めて認識させられる。


そう思うと、身長も私より大きくて、
背中に当たる身体も思った以上に
筋肉がついてて、しっかりしていた。



頭ではわかっていても、身体で改めて感じる。
そう意識すると指だけでなく顔も熱くなってきた。



耳に息がかかる。「痛くないですか?」と言った山崎さんの声はいつもより低い気がして、余計に胸が苦しくなった。




その時、奥からガラガラと音がした。


?:…す、すみませ〜ん……
いい雰囲気のとこ、すみませ〜ん…



山&私:はっ……な、なんでしょうか!



?:…あの、銀時さんはいらっしゃいますか?



山:いえ、いま旦那は仕事中でして…




私ははっと思い出した。
この声、この喋り方、もしかして…




?:そ、そうですか…分かりました。では…。



『ま、待ってください!』



山:!?…Aちゃん?どうしたんですか?



?:……あ、貴女は…!…



『…やっぱり、お姉ちゃんなんだね。』



蝶葉(姉):……




驚いた表情を見せた後、
「ごめんね」と言って走り去った。


必死にその後を追ったが、
姉の姿は見えなくなった。



どうして、謝ったのか。どうして、逃げたのか。
何もわからなかった。



この後、何が起こるかさえ、
今の私はまだ知る由もなかった。

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作品ジャンル:恋愛
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奏斗(プロフ) - ドロシーさん» 頑張ります!ありがとうございます!泣 (2016年7月31日 13時) (レス) id: a4ef132579 (このIDを非表示/違反報告)
ドロシー(プロフ) - 更新頑張って下さい!応援してます! (2016年7月30日 23時) (レス) id: 9c0e3c25c2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:社 雪 | 作成日時:2015年12月19日 16時

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