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あ、入ってきてたのか…。ここで脅せば諦めてくれるかな。
「マフィアとの抗争があってその時に殺したやつらの血の臭いですよ。袴についたまんま処理しなかったんで。」
「え？こ。殺したん？」
「極道ですよ、殺しなんて当たり前です。」
するとゾムは俺の肩をつかんだ。
そして一息つくとこう言ってきた。
「なら、俺も殺してくれへん？」
「は？」
その時腹の底からふつふつと怒りがこみ上げてきた。は？急に何言い出してんの？何度も断ってるじゃん。
俺はゾムの手を振り払って代わりに俺の手がゾムの首を掴んでそのまま床に倒れ込んだ。俺がゾムに馬乗りする形で顔を覗き込んだ。
驚いているのかそれともうっとりしているのかよくわからない表情をしていた。
「ゾムさん、俺は正直言って人を殺す感覚が嫌いです。」
「は？がっ…！」
「人間ってこんなふうに気道を押さえつければ呼吸ができなくなります。人間はもろくて壊れやすいんです。好きで殺しをしてる人もいますけど俺は嫌いです。」
「かはっ…！あ…あ、う。あがっっ…。」
「苦しいですよね？俺がもっと強くすれば多分死にます。俺は殺すときも殺されるときの感覚も知ってるから怖いんですよ。怖いのを知ってるんですよ。」
俺は首から手を離すと咳き込むゾムを睨む。
「この感覚を忘れないでください。」
「ごめん、ごめん、なさい…。」
「俺も首絞めてごめんなさい。大丈夫ですか？」
俺のほうが体調悪かったはずなのに今じゃ立場が逆転している。そんなに怖かったのかゾムは目から大粒の涙を流していた。
しばらくして落ち着いてきたゾムさんは俺の制服を掴んだまま話してきた。
「正直怖かった…。」
「はい。」
「でも少し知れてよかったわ。ちょっとクセになりそうやけど…。」
「あ？」
「でも、言うのは少し自重するわ。」
「ならいいです。俺も怖かったですから…。」
俺はゾムの背中手を回して抱きしめた。力加減を間違えたらと思うとホント怖かった。俺の中でこんなにも存在が大きくなっていた事にも驚いた。
復活させることもできるのに…。
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Cleanness - いずなたんかわええのぉ (2022年10月30日 12時) (
レス) @page5 id: e9a155fbb2 (このIDを非表示/違反報告)
人形傀儡(プロフ) - ゼロさん» ゼロさんコメントありがとうございます！ハートの部分に触れられて嬉しかったです。これから今以上にペースは遅くなりますけど更新頑張ります(^^) (2022年8月26日 11時) (レス) id: ebc8796329 (このIDを非表示/違反報告)
ゼロ(プロフ) - ハートが黒くなってる！？夢主君のハッピーエンドは来るのだろうか...？続き超楽しみです！更新、無理せず頑張って下さいね！応援しています！ (2022年8月26日 0時) (レス) @page24 id: 77487c3926 (このIDを非表示/違反報告)
人形傀儡(プロフ) - 海さん» 海さんコメントありがとうございます！これからもよろしくお願いします😄 (2022年8月23日 12時) (レス) id: ebc8796329 (このIDを非表示/違反報告)
海 - うわ続編だ！続きが気になる！！これからも頑張ってください！ (2022年8月22日 20時) (レス) id: 5511dd41f6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：人形傀儡 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/setting.php
作成日時：2022年8月20日 21時
