レベル上げしましょう ページ5
カミュSide
それから小一時間くらい、静かに嗚咽をもらすAとその背中をさするイレブンとをずっと見ていた。
A「すみません、いつまでも泣いてはいられませんね。
お兄ちゃん、ありがとう。楽になったよ」
そういって涙を拭い、すっくと立ち上がるAは小さいながら凛々しく、頼もしさを醸し出していた。
カミュ「今日はデルカダール神殿には行けなさそうだな。ナプガーナ密林を超えなきゃいけないしな」
秘境ナプガーナ密林は魔物が多く、人々はあまり立ち入らない。
正直なところ、あと2、3時間で抜けられる自信がない。
A「じゃあじゃあ、レベル上げしましょう!寝るまで!お兄ちゃんもカミュさんもなんか弱そうだし!」
嬉々とした表情でAは言い放った。
いや弱そうって。年下の明らかに俺よりか弱そうな少女に弱そうって言われた。え?弱い?まぁ弱いけどさ、Aに言われなきゃいけないのか?納得いかないぞ、俺。
A「カミュさん、今こいつ俺よりか弱そうなのに何を、とか思ったでしょ
私、そんなに弱くないですからね!」
ぎっくり。読まれてら…。
A「とりあえずレベル上げしましょう、ほら!!!きゃー、エンカウントしちゃったー!!」
カミュ「おいこらA!!エンカウントしちゃったー!!じゃねー!!」
イレブン「ま、待ってよ二人とも、僕まだ色々と…っ!」
そうしてそこらのおおきづちやバブルスライム、ドラキーを相手に俺たちのレベル上げが始まったのだった…
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作者名:( ˙-˙ ) | 作成日時:2018年1月14日 22時