【28】年寄りの言うことは聞いておけ ページ31
〜神威side〜
俺がおんぶして
寝室に行くまでに、Aは寝てしまった。
さっきまで、俺の事を嫌々言ってた癖に
今となっては、俺に身を委ね、
スースーと規則正しく寝息を立てている。
右肩に乗っているAの顔を覗きこむと、
幸せそうな表情をしていた。
それは、俺が見たことがない顔………。
高杉にはこんな表情を見せてたの…?
高杉の事を考えてこんな顔してるの…?
°
°
°
°
Aの可愛い顔を見ていても
考えが悪い方にしかいかない……。
「そんな無防備な顔してると……
襲っちゃうゾ……^^」
気を紛らわすために
Aの耳元でそんな事を呟いたが、
一向に目を開ける気配はなかった……。
貴「……んん……っ」
Aが、俺の背中で身体を時より動かす。
それに合わせて、寝言の様なモノを
口から溢した……………。
貴「……か、むいさ……」
――――――――え??
今………俺の名を呼んだの?
威「…どうしたんだヨ………。
俺の名前なんか呼んでさ……」
答えるハズもない、
俺の後ろにいる愛しき人に
話かける。
貴「…し…晋す、け………晋すけぇ…」
だが、俺のには答えず、
何度も何度も、アイツの名を呼んだ……
…また、
俺は高杉に負けたんだね………
…どうやったら、
高杉に勝てるんだ………?
…どうやったら、
俺の方を振り向いてくれる………?
………なんて。
今まで自分の事しか考えてなかった俺なのに。
可笑しいよね……っ、
今更、守るモノができた、なんて………
鳳仙の旦那。
アンタが言っていたのは、
威「……こういう事なのか…。
手を伸ばせば伸ばす程、
遠く、遠く離れて行くというのは………」
……こんなんじゃ、
旦那とイッショじゃないか……。
何が
「アンタとは違う」だ。
俺はただ単に、
気持ちを悟られるのが
怖かったダケじゃないカ…………
°
°
°
°
°
そんな事を考えてると、
Aの寝室のドアの前に立っている
高杉の姿が目に入った…………
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キキ - すごく面白くて良いです!応援してます! (2014年2月21日 17時) (レス) id: 41f6035ba2 (このIDを非表示/違反報告)
紫蝶(プロフ) - すごく面白かったです!!! オチはもち、晋助がいいです(^O^) (2014年1月28日 21時) (レス) id: 9ef683ce91 (このIDを非表示/違反報告)
夜兎族(プロフ) - お気に入りにしました。とても面白いです。 (2013年4月21日 14時) (レス) id: 2b63749d0f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:◇輝◇ | 作者ホームページ:
作成日時:2012年9月1日 15時