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【第五十七話】過去ノ思匕出三 ページ10

路地裏に隠れていた団長は姿を見せた。

「団長、これで良いの?」

「ああ、それでいい。お前はやはり、才能があるな...」



才能がある...。
そう言われた時、どれ程嬉しかったことだろう。もうあの才能なしな時とは違う、俺は変われたんだって実感できたから。


────〇────



それ以来は、雑務だけでなく殺.しの仕事などもちょっとずつ始めることになった。

団長からは銃の使い方、ナイフの使い方、体の柔軟方法など殺.しに必要なことを色々と教えて貰った。


俺の異能力は長期戦ものではないので、主に暗殺を極々と繰り返していた。

『それが僕の中の正義であり、善であったから___』




そして拾われてから九年後、

「ただいま」

「お帰りA、うわぁ...今日も酷い返り血具合だね」

「しょうがないだろ、五人同時だったんだから」


帰って来た時、館にはジョンがいた。歳が近いので仲が良かった。

俺はジョンとまたいつも通りの馬鹿話をしようとした時だった。


「ねえA」

「ん?何」

「あのさ、団長のことなんだけど...」


彼が珍しく語った内容は団長についてだった。
その語る雰囲気はどこか暗く、薄曇りしていた為、ただの話ではないのだなと感じた。


「Aは、どうして団長と一緒にいるんだ?」

「何でって...そういう契約だからだよ。
俺が此処に居座る変わりに親への援助金を団長が出す、その契約の上、俺はいま此処に居る」


「...じゃあ、

『君は一生、親に顔を見せないまま金だけ送って此処で一生を過ごすつもりなのかい?』」


「.....え」


「僕はある程度のお金が手に入ったら、ここを抜けるつもりでいる。
家族と過ごすんだ、でも君はどうなんだA。

このまま一生、団長に依存したままで本当にいいのか?」



ジョンの言葉に、俺は驚くことしか出来なかった。

そんなこと、考えた事もなかったから。
この生活が当たり前で、この生活が一生続くのが当然だと思っていたから。

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星月 菜兎(プロフ) - アメ子さん» お返事ありがとうございます!!楽しみにしています!!更新頑張ってください!! (2016年11月18日 23時) (レス) id: c1b876223e (このIDを非表示/違反報告)
アメ子(プロフ) - 星月 菜兎さん» 両方のエンドですね…(; ・`д・´)ゴクリ ではお話が終わり番外編が出来次第、片方のエンドを製作してみようと思います!リクエストありがとうございます!(≧∇≦) (2016年11月18日 7時) (レス) id: 664edc9cf7 (このIDを非表示/違反報告)
星月 菜兎(プロフ) - コメント失礼します!!ハッピーエンドも見てみたいですがバッドエンドも見てみたいです!!ぜひお時間ありましたらどちらも書いてください!!わがまますみません!! (2016年11月17日 1時) (レス) id: c1b876223e (このIDを非表示/違反報告)
アメ子(プロフ) - ゆずかさん» 3周もリピートされているとは…!大好きだと言ってもらえて嬉しいです、これからと頑張ります!!ヽ(。・ω・。)ノ (2016年11月15日 21時) (レス) id: 664edc9cf7 (このIDを非表示/違反報告)
ゆずか(プロフ) - 1ヶ月半ほど前から前作を読み始め、最近やっと追いつきました!これからどうなるんだろう、とワクワクしながら3周ほど読み直しています。何回読んでも飽きなくて面白くて大好きです! (2016年11月15日 20時) (レス) id: 6d28a617a8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:アメ子 | 作成日時:2016年9月16日 19時

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