【第六十三話】 ページ16
コンコン
「入れ」
「...失礼するね」
「...!」
団長は目を見開き驚いた。あれだけ動かずにいたAが、自らの足で今、団長の元へ現れたのだから。
「A...」
「...団長。俺、決めたよ」
「何をだ、脱走か?」
「違う」
『俺、____________』
「...!!」
団長は彼の言葉に耳を疑った。だが、彼は確かにこう言った。
『俺、此処にいるまでは...団長に協力するよ、』
────〇────
「本当に良いんだな?」
「うん、団長に教えて貰った銃の使い方、ナイフの使い方、全部覚えてる」
「...暗.殺方法は?」
「それも...思いだした」
団長の約束に、Aはしかと頷いた。
だが彼がこう答えたのには、ある理由があった。
「(こう言えば団長も、俺を外に出してくれる筈だ。そうすれば、探偵社の皆に...乱歩さんに...)」
会えるかもしれない。
「...俺が、探偵社の人間を殺.せと命令してもか?」
「いいよ、此処に居る間はね...」
殺.す前に探偵社に帰ってやるから。
それを聞いた団長は顔をニヤつかせた。
その顔が何を語っているのか、それは後の事。
Aは鈍った腕を直そうと、団長にある場所へと連れられた。
「此処...」
覚えている、団長に殺.しの命令を出された時に練習として使用した的打ち場だ。
「先ずはこれを使って見ろ」
そう言い団長は一つのハンドガンを渡した。
回転弾倉式のリボルバーだ。
的とAの距離は六メートル、一般人には難しい距離だ。
だがAならやれる。
「...」
的一点に集中を高める。
ズドンッ
弾は見事的のド真ん中を射た。
「フゥ...」
「流石だな、A」
「や、体が覚えてたんだよ」
Aは優しく引き金を指で撫でた。
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星月 菜兎(プロフ) - アメ子さん» お返事ありがとうございます!!楽しみにしています!!更新頑張ってください!! (2016年11月18日 23時) (レス) id: c1b876223e (このIDを非表示/違反報告)
アメ子(プロフ) - 星月 菜兎さん» 両方のエンドですね…(; ・`д・´)ゴクリ ではお話が終わり番外編が出来次第、片方のエンドを製作してみようと思います!リクエストありがとうございます!(≧∇≦) (2016年11月18日 7時) (レス) id: 664edc9cf7 (このIDを非表示/違反報告)
星月 菜兎(プロフ) - コメント失礼します!!ハッピーエンドも見てみたいですがバッドエンドも見てみたいです!!ぜひお時間ありましたらどちらも書いてください!!わがまますみません!! (2016年11月17日 1時) (レス) id: c1b876223e (このIDを非表示/違反報告)
アメ子(プロフ) - ゆずかさん» 3周もリピートされているとは…!大好きだと言ってもらえて嬉しいです、これからと頑張ります!!ヽ(。・ω・。)ノ (2016年11月15日 21時) (レス) id: 664edc9cf7 (このIDを非表示/違反報告)
ゆずか(プロフ) - 1ヶ月半ほど前から前作を読み始め、最近やっと追いつきました!これからどうなるんだろう、とワクワクしながら3周ほど読み直しています。何回読んでも飽きなくて面白くて大好きです! (2016年11月15日 20時) (レス) id: 6d28a617a8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アメ子 | 作成日時:2016年9月16日 19時