本 能１２【銀魂】

第３２０話　神威SIDE ページ23

・

神)だから教えて。
Aは今も・・・俺のこと好き・・・？


・


またやってしまった


素直に


一言


「好き」って言えば済むことなのに、


俺はまた


また面倒なことを・・・。


・


神)A・・・俺・・・


A)もし・・・


神)・・・？


A)もし、あたしが神威のこと嫌いって言ったら・・・
どうする・・・？


神)・・・えっ。


・


突然そんなことを言われたもんだから、


俺は


驚きを隠せなかった


神)なんで？


A)・・・わかんないから。


神)・・・？


A)自分の気持ちが、わからないから・・・。
あたし、本当に神威のこと好きなのか・・・わからなくて・・・。


今にも泣き出しそうなAの顔を見ていたら、


俺は無意識のうちに、


Aの腕から手を離していた


神)・・・憐。


A)・・・っ！


俺が


奴の名をつぶやくと


Aはびくっとした


神)追いかけたほうがいいんじゃない？^^
・・・なーんて、Aを止めた俺が言うのもなんだけど。


A)でも・・・っ！


神)・・・行けよ。


A)・・・っ！


神)早く行けって。


A)・・・っ！


Aは、


部屋を飛び出していった


薄暗い部屋の中に取り残された俺は、


ソファの上に


ごろんと寝転がった


ガチャッ


神)・・・？


その時


ドアの開く音がして入ってきたのは、


ア)・・・ったく。


アブトだった


ア)さっきAとすれ違った。
停船所に向かってった。
あのバカ、団長の仕事ほっぱらかして、旅行でも行く気かぁ。


神)旅行じゃないよ、アブト。


ア)じゃあなんだってんだ。
・・・つーか、俺がAのことを「バカ」って呼んでも
襲いかかってこねぇってことは・・・


神)・・・。


俺は無言のまま


小さく一度うなづいた


ア)・・・やっぱりな。
そうだと思ったぜすっとこどっこい。


呆れたように言うアブトの声


俺は


ソファの上に置かれたクッションに顔をうずめていた


ア)またあの憐って野郎か。
そんなに嫌なら、殺っちまえばいいんじゃ・・・


神)・・・うん。
でもさ、そんなことしたらAが・・・。


ア)あ・・・そっか。


アブトも何か察したように


憐のことに対して


何も言ってこなくなった


ア)・・・んじゃ、これからどうすんだよ。
別れるのか、これからも付き合っていくのか・・・。


神)・・・。


・


俺・・・


どうすればいいんだろう・・・。

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