本 能１２【銀魂】

第３１６話 ページ19

・

ー治療室ー


A)や・・・っやめてっ！////


神)・・・っ！


あたしは


無理やりキスしてきた神威から離れた


いっきに静まり返った治療室の中


A)・・・ご、ごめん・・・。


さきに口を開いたのは、


あたしだった


神)あ、いや。
俺の方こそ・・・。


神威は下を向いて、


こっちを見ようとしない


A)あたし・・・行くね。


あたしは


治療室を飛び出して


ただ廊下を走り出した


・


自分の・・・本当の気持ちが分からない。


神威のこと


本当に愛してるのか


大好きなのか


自信が持てない・・・。


あたしは・・・最低だよね。


・・・憐。


・・・散花。


教えてよ・・・。


あたしたちは、


いつから変わっちゃったの・・・？


ねぇ・・・っ！


『・・・ずっと前から。』


A)・・・っ！


突然聞こえた声に


あたしの足がとまる


この声は・・・散花！？


声のした方を


ゆっくりとのぞいてみると、


そこには


散花と憐がいた


憐が


散花の胸倉を・・・つかんでる！？


まさか


またあいつら、


けんかして・・・っ！


あたしが


止めに入ろうとした時だった


散)ずっと・・・ずっと前から知ってた・・・。


散花が憐にゆっくりと話しだした


散)父ちゃんが死ぬ間際に、
俺に・・・言ったんだよ。


憐)・・・また泣かせんのかよ。


散)・・・っ！


憐)Aをまた、泣かせんのかって、聞いてんだよ！


A)・・・っ！


突然憐が発したあたしの名前に、


思わずびくりとする


憐)血がつながってるって・・・
Aと神威は結婚してるんだぞ！？
どうなんだよ！？


A)・・・っ！？


あたしと・・・神威！？


血がつながってる・・・って、


どういうこと・・・だ！？


散)・・・知らない。


憐)て、てめぇぇぇぇ！！


その瞬間


憐が散花に殴りかかった


A)や、やめてっ！！


あたしは思わず


２人の前に飛び出した


憐)Aっ！？


散)・・・姉ちゃん！？
まさか・・・今の話聞いて・・・っ！？


涙がぽろぽろとあふれ、


頬を伝っていくのを感じる


なんであたし・・・泣いてるんだろう。


・


大切なもの、


もう失いたくない


もしそれが運命だったとしても、変えてみせる


自分の手で、護ってみせる


でも


その運命という名の怪物も、


どうやらあきらめがわるいらしく、


何度倒しても


何度倒しても・・・


再びあたしの前に、


立ちふさがるのだった。

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