本 能１２【銀魂】

第３１４話 ページ17

A)あ、アブ・・・っ！？


ア)・・・。


突然


ぐいっと腕を引っ張られ、


あたしは


アブトに倒れ込んだ


A)ちょ、急に何して・・・っ！


ア)提督がお呼びだ


A)はぁ！？


そう言って、


あたしを肩に担ぐようにして持ち上げる


A)降ろしてよっ！
あたしは、憐を追わなくちゃいけないの・・・っ！


ア)はぁ・・・ったく。


A)・・・っ！


ア)口開くたびに憐、憐、憐・・・っておい。
もう聞き飽きたぜ、俺ぁ。


A)だって・・・っ！


ア)だってもクソもあるかぁ！
すっとこどっこい。


A)・・・っ！


ア)こりゃ、提督が嫉妬してもおかしくねぇ。
しねぇ方がおかしい。
俺だって、自分の彼女にんなことされたら、
嫉妬する。


A)こんなことって何！？


ア)自分以外の男ばっか追いかけてやがる。


A)・・・っ！


ア)ちっとは提督にもかまってやれよ。
憐ばっかじゃなくてな。


A)・・・。


あたしは、


何も言い返せなかった


だって・・・


その通りだと思ったから。


最近のあたしは、


いつも憐の傍にいた


神威の隣には・・・いなかったよね。


あたし・・・


ア)ほらよ


A)・・・うわっ！


そんなことを考えている間に、


アブトはあたしを担いだまま、


すでに神威のいる治療室まで来ていた


ア)ごゆっくりな


そう言って、


アブトは部屋を出ていく


２人きりになった治療室は、


先生も今はいないらしく、


不気味なほど静まり返っていた


神)Aさ・・・


A)・・・っ！


神)やっぱり・・・俺のこと嫌いなの？
一緒にいて、楽しくないの？


A)・・・。


口が震えて、


何にも言い返せない・・・。


神)・・・そっか。
やっぱりAは、憐と一緒にいた方が・・・


A)・・・っ！


神)・・・っ！


バチンッ


あたしは・・・神威の頬を思いっきり叩いた


A)ふざけないでよ。


神)・・・。


A)嫌いなわけないでしょっ！


神)だったら・・・


A)・・・っ！


神)だったら、ずっと俺の隣にいてよ。


A)神威・・・。


神)あんな男、ほっといてさ・・・
俺と一緒にいようよ！！


A)・・・。


・


あたし、どうしたらいいんだろ・・・。


自分の気持ちが分からない・・・。


あたし・・・


あたしは・・・っ！


顔を上げたその瞬間、


神威に唇をふさがれた

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