小さな神威くんの飼育係

第123話 『デート 』 ページ42

「見てよA！」



なんてきらっきらの笑顔で団子屋を指さす
神威(ちゃん)不覚にもその笑顔に可愛いと
思ってしまうがぐっと堪え微笑んだ



『寄ろっか折角だし』



なんて、なれない着物を着て二人並んで椅子に座り
注文を頼む



「あっ、俺みたらし30本ね」



とニコニコしながら頼む神威に
店主はあんぐりとした顔で彼を見る



まあ、無理もないあの可愛さで一人称が "俺" の
みたらし30本も頼んでいるのだから




「やっぱ地球の食べ物は美味しいね
Aとこれて楽しいよ本当」




なんて団子を頬張りながら隣で言ってくる
その言葉男の時に言われたかった




「それに、着物姿似合ってるじゃん
たまにはそうゆう格好もいいね」




と今度は私の皿にあった団子すらも
手に取り頬張る神威
……その言葉男の時に言われたかった




『なんか色々と複雑だけどありがと…
って、あたしの団子も食べてんじゃねええ！！』




と私の叫びが江戸に響いた




ー
ーー




間食も終わり2人で歌舞伎町を探索する
隣を歩く神威は上機嫌そうに口笛を吹きながら
微笑んでる



『ねえ次どこ行こうか？』



なんて聞けば神威はある店の前で立ち止まった




「Aに似合う簪って奴を買おうよ」



なんて、腕を引っ張られ店内へ入った



「ねえ見てよ、これ絶対似合う」



と言われて差し出されたのは黒に金の装飾がついている綺麗な簪




『いやいや、こんな大人っぽいの
似合わないって！』




なんて、断固拒否、
するとその会話を聞いていた店主が私達に話しかけてきた




「おやおや、べっぴんさん
簪をお探しかい？君ならどの色もはえるよ」



とにこやかに話しかけてくる




『いやいや似合いませんて…！！』

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