小さな神威くんの飼育係

第106話 『鬼ごっこ』 ページ24

『ゲェホ、エホ！！ 悪いですけど、
ゲホッゴホッ 地球人よりは ゲホッゲホゲホ
強いから！！！』



と言い放つ、すると神威は少し驚いたように
あたしを見たあとこう口を開いた



「...お前、なんかおかしいよ
そんなに俺に意見してくるような女だった？
それに、最初俺の事"神威さん"って呼んだよね
お前俺の事団長って呼んでたはずだろ」



と物申され、しまったァァと心の中で頭を抱える



『う、あはは...』



と愛想笑いしたあたしは、次の瞬間
神威に背を向け猛ダッシュした




「...俺から逃げるなんて いい度胸じゃん」



そう言った神威は猛スピードでAの後を追った




『ちょ、なんで追いかけてくんの？！！』



「...お前こんなに足早かった？」



『う"...！！』



何でもかんでもあたしがやることなすこと
疑問に思われる。葉月って子はどんだけ
運動神経悪かったんだ！？と内心思うが
ここで彼女を真似て足を遅くする訳にも行かない。
...神威に追いつかれるぅうううう！！！！！！！




と、死にものぐるいで走り、着いた場所は
食堂、あたしの後に神威が猛スピードで追いかけてくるので皆はギョッとしてあたし達2人に注目した




『ひぃいいいいいい！！！！！！』



「待ちなよ"葉月"！！！」




なんて言われて止まる馬鹿などいない、
だがしかし食堂内をグルグルしているあたし達に
ある一人の男が立ち上がり、あたしの足元に
己の足を出した




『ふぎゃっ！！！！！』




案の定物凄い勢いで転ぶわけであって
あたしは誰だこの野郎...！と顔を上げると
そこには呆れ顔の阿伏兎の姿があった




「ったく、食堂内で走り回んじゃねェ！
このすっとこどっこい！！」




なんて罵声をあびせられるが、何故神威には
足を出さないのか、何故その言葉を言わないのか
不思議である(上司だから)




「阿伏兎よくやったよ
こいつ今日おかしい事だらけなんだ。
いつもペコペコして夜兎の癖に弱っちいから
おかしいと思ってたんだ」




と手をゴキゴキ鳴らす神威




『...汗』





「お前、力隠してるんだろ？」




『へ』





突然言われた言葉に拍子抜け、
この人は何を言っているんだろうという疑問が頭の中をグルグルする





「俺がその化けの皮剥がしてあげるよ」




なんて神威がニヤリと笑った瞬間
あいつは物凄い勢いで攻撃してきた




待って、転生した瞬間死亡フラグ

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