小さな神威くんの飼育係

第94話 『心地良さ』 ページ12

「Aー！！今日こそは逃がさねェぞ！！
仕事をやりやがれェエエ工！！」



『そんな書類書きなんか誰がやるか！！
あたしは実践派なんだよ！！！』




と起きて早々土方から屯所内を追いかけ回される私
最近は書類書きばかりでそろそろ嫌気がさしてきた頃、その為ここ一週間、仕事をサボっては万事屋へ逃げ込んでいた




「いい加減仕事をやりやがれ！！
切腹させんぞAオラァァァ！！」




『ぎゃぁあ？！！室内で刀振り回すなこの
鬼！！！』




と廊下を走り回り、土方から逃げている時だった




「...」




『え、総悟？！』





あたしと土方の間に入り、先にいけと言わんばかりの総悟はニヤリとあたしの方へ視線を移し、
グッチョブと親指をたてた




『総悟、おまえ...！！ありが ドシャッ！！！




助けてくれたと思っていた総悟にお礼を言おうとした瞬間、何者かが床にワイヤーを張っていたようで
それにつまづき盛大にコケてしまった




あの不敵な笑みはそう言うことだったのか...総悟！！！




と鼻血が出そうなのを必死に抑え床から起き上がる




『てんめぇええ！総悟！なにしやがんだお前！！』





「足元にある罠にも気づかねェたァ
武士の風上にもおけねェや」





とニヤリと不敵に笑われ、殺意を覚える





『おま、絶対殺す〜
そこ動くなよ、2人いっぺんに刺殺す！！』




「やってみな
俺はそう簡単に殺せはしねェぜ」




「いやなんで俺もだァァ！！！！」





と土方の悲痛な声が屯所内に響いた






ー
ーー






あれから数時間後、土方の目を盗み万事屋へと
来れたあたし。外から2階へ上がり扉を叩けば
ぱっつぁんが出てきた




「あれ？Aちゃん、いらっしゃい！
来るの遅かったね。今日はもう来ないのかと
思ったよ」




とニコニコ顔で部屋へと案内してくれるぱち。
1番奥の扉に手をかけ、
「銀さ〜ん、Aちゃんが来ましたよ」
と同時に扉を開ければ神楽ちゃんの蹴りが
ぱちの顔面にクリティカルヒットした





「Aェェ！来たアルな！！
今日こそは答えてもらうアル！！
あの馬鹿兄貴の事をーーー！！」





『はぁー、神楽ちゃんもう諦めなよ、』






と言えば床に転がってる新八くんが
「だからなんで毎回僕に攻撃してくるの？！
神楽ちゃん！！！！」と訴え、




「Aが来ると、ほんとうるさくなるなお前ら」





と銀さんは呆れて笑った

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