すれ違う考え方 ページ9
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部屋を出てすぐに団長の後ろ姿を呼び止めた。
「団長!」
神威「…何?」
「所詮女だ って、なんなんですか!女を一括りに、なめないでください」
女だから〇〇、男だから〇〇、なんて決めつけられてるのが私はいつも嫌いだった。
神威「分かってないな。特にAみたいな女は馬鹿そうで流されやすそうだから、男から舐められるんだよ」
「そんなことありませ..っきゃ!」
いきなり壁に押し付けられて、目を開けると団長がドアップになっている。
不意打ちにドキッと胸が苦しくなって、慌てて自分を落ち着かせた。
「なっ、何ですか…離してください」
神威「Aなら強いから、振り解けるんでしょ?」
「あ、…当たり前です!…」
「「……」」
む、無理だ…びくとも動かない…
神威「Aは甘すぎるんだよ。何も分かってない。この世界を信用しすぎてる」
「どういう事ですか?」
神威「ここでは自分しか信じちゃダメだよ。誰かを信じたら、すぐに嵌められて終わりさ」
「…それは違います」
神威「このたったの数ヶ月で、何を知ってる気になってるんだよ」
掴まれている肩にどんどん力を加えられて、痛みに目を閉じると、タイミング良く団長の手が離れた。
「確かにまだ知らない事だって多いですが…私は皆を信じたいです。みんないい人達ですから、疑いたくありません。こう信じ抜ける私はきっと強いと思うんです」
神威「わざわざ忠告してやってるのにその馬鹿みたいな思考、いちいち気に食わないなあ…嫌い」
「き、嫌いとか、そこまで言わなくてもいいじゃないですか…それなら私だって団長が嫌いです」
神威「ああ、そう。あんまり憎まれ口叩くと殺しちゃうよ。もう何があっても俺は知らないからね」
「大きなお世話です!」
お互い背を向けて歩き出した。
あれ…なんでこうなったんだろう…私、喧嘩するつもりは無かったんだけどな。
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さな(プロフ) - Kさん» 返信遅くなりごめんなさい(><)すごく励みになりますありがとうございます! (2018年2月7日 3時) (レス) id: e49a683dbf (このIDを非表示/違反報告)
K - とてもおもしろかったです。続き頑張ってください! (2018年1月6日 10時) (レス) id: ca61ce99c5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さな x他1人 | 作成日時:2017年12月20日 1時