収穫なし ページ23
初めて読んだこの小説はすごく面白くて寝る間も惜しんで読みまくった。
なにこれ？キュンキュンする。凄い！私も恋をしてみたいと咄嗟に思った。
内容は主人公の女の子が病気がちでありながらも元気に振る舞い男の子に恋をし最終的に2人は愛の力で病気を乗り越え幸せになるというものだった。
翌朝忙しそうな執事達に見送られながら生徒会室を開け寝不足の元凶である二宮の元に直行した。
A「なんて素晴らしいものをおすすめしてきたの！二宮！ねぇ！！私も恋をしてみたいわ！私もあのキュンキュンさ？今の言葉でいうと胸きゅんってやつを体験してみたいわ！」
二宮「……おはようございます。会長。お気に召していただいて何よりです。……翔ちゃん睨まないでください。あなたのためなんですから。……まあ会長、恋をしたいのですよね？」
A「そうよ？すっごいきゅんとするやつ。」
相葉「小説おすすめされたの？」
ひょこっと後ろから相葉が覗いてきた。
A「そうよ？すごくいいお話なんだから。読んでみる？」
松本「あ、これ知ってるこの間映画になったやつだよね？俺みたよ翔さんと。」
映画……？櫻井と？なんだろうもやっとした。
二宮「それで恋をしたいのはいいんですがあの気持ちは解決したんですか？」
A「何も、参考にならなかったわ。ただ面白いってだけね。」
二宮「無駄な寝不足ですね。」
大野が後ろでけらけら笑っていた。
A「睡眠なんて授業中取るからいいのよ。櫻井、教室行きましょ？」
櫻井「うん。じゃあみんなまた放課後ね」
後ろから謎の声援が聞こえたがなんのことかさっぱり分からなかった。
櫻井「会長はその小説の何処にトキメキを感じたの？」
A「そうねぇ……女の子が崩れそうな時にいつも隣にいてくれたシーンとか。自己否定してる時にそんなことないよって認めてくれたシーンとか…かしらね。」
櫻井「会長らしいね。壁ドンとかってみんな言ってるのに会長は言葉とかだもんね。」
A「それが一番相手に伝わるでしょう？壁に手を置いたところで何一つときめかないわ。」
そういうと櫻井は爆笑していた。
櫻井「あーおもしろい。じゃあ会長今度試してみる？壁ドン。」
A「別にいいけど…怖そうね。いきなり顔が近くなるのでしょう？あれ」
そんなことを話していると授業始まる合図がした。
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作者名：るーちゃぴ | 作成日時：2021年11月16日 15時
