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あの後、きちんとした言い訳を並べなんとか土方さんと相互から逃れることが出来た。

そんな私は今、吉原に来ている。

でも、場所が吉原なだけで目的は友達に逢いに行くだけだ。相手が友達と思ってくれているかは別として。


「Aちゃん〜!こっちよ!」


歩いている道の向こうから赤い着物を着た車椅子の女性がこちらへと手を振ってくる。横には晴太も居るようで、吉原の甘味処に私の友達は揃っているようだった。


「遅れてごめんなさい。って、なんで万事屋もいるんですか?」

「日輪に呼び出された」


奥を覗くと、団子を頬張る万事屋三人がこちらをぱちくりと見る。横に置かれた山積みの団子を今日全て食い尽くすつもりなのだろうか。なんとも三人らしいが、今日は団子を食べにここへ来た訳ではなさそうだ。


「あのね、Aちゃん。今日は頼みたいことがあって……」

「なんですか?」



「愛染香って知ってるかい?」



どうやら今回の事件は厄介になりそうだ。事が終わった時に、上司にこっぴどく叱られるのを覚悟で彼女の話に耳を傾けた。

彼女が話してくれた内容は今朝の会議で聞いたものとほとんど同じだった。だがひとつ、新たな情報があった。愛染香を使い吉原の女を片っ端から自分のものにしようとしている男がここ最近うろついているらしい。それに下の方の遊女ではなく、一般人では手が届かないような花魁や太夫を標的にしているらしい。


「どうやら、男の跡取りがいないと焦ってるらしくてね。なるべく顔のいい女との子を産ませようとしてるらしいの。」


「金を出した男となら、誰とでも夜を過ごす女達にこっそりと種を植え付けようとしてるんですか。」


最低ですね、と呆れた声で言う私に月詠がようやく話しかけてくれた。それだけの理由なら別に愛染香を使わなくてもできないことは無いそうだ。確かに、心まで自分のものにしなくても体さえ委ねてくれれば実行できることだ。


「どうしますかねぇ、こりゃ」


私には理解のできない思考回路に頭を悩ませる。いや、理解なんてしたくもないが。何故そこまでして花魁にこだわる。位の高くない遊女でも容姿の優れた子はいるはずだ。



「とっ捕まえてくれよ、こっちも困ってるんだ。」


「えぇ、任せてください!」

・→←そんなのなくても



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ゆうひ(プロフ) - マダヲさん» ありがとうございます〜!好みにドンピシャだなんて、書いていて本当に良かったです。狂愛、みたいなものも大好きでして…笑本当にありがとうございます〜!!! (2019年4月5日 8時) (レス) id: cee43a9737 (このIDを非表示/違反報告)
マダヲ - 初めまして。堕天使さんの作品から来ました。題名に惹かれて覗いてみたら、私の好みにドンピシャで、特にいっそ殺してしまおうかの最後とか、ゾッとして素敵でした。これからも応援しているので、頑張ってください(≧∇≦) (2019年4月5日 1時) (レス) id: ad70ae180d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆうひ | 作成日時:2018年5月13日 1時

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