ただいま ページ23
「…ちゃん…Aちゃん!!」
「…太宰さん…。」
目を覚ますと少し涙目の太宰さんが居た。
「…本当に君は無理をする…。」
「へへ…ごめんなさい。」
褒めてないよとその場に居た乱歩さんが言う。
「…みなさんが無事で何よりです!!」
本当に皆が無事でよかった、心底そう思う。
その後、事件がどうなったか乱歩さんから聞いた。
主犯の父親は捕まったこと。息子の陸は催眠で操られていた為、実刑が軽くなること。
ポートマフィアもなんとか大丈夫だったこと。
「結局父親の異能って…。」
「皆が掛けられたのは操られた海堂陸の催眠術だけど…父親の異能は人を操る異能だ。Aちゃんは勘違いしてたけど、海堂陸は人を操る異能を掛けられていたんだ。君が触れたから解けたのだろうね。」
太宰さんが分かりやすく説明した。
そうか…良かった…息子は刑が軽くなって。
「というか、乱歩さん!!」
乱歩さんはドーナツを食べながらこちらを向く。
「この事件が起こることを知ってて、1人で勝手に行ったりしないでくださいよ〜。」
「ほへんね(ごめんね)。」
謝る気ないな…無事だったから良かったけど…。
「だって僕が捕まったとしてもAが解決してくれると思って。ごめんね。」
うわ…デレ乱歩さん尊い((
「信用してくださってありがとうございます…。」
俺は素直に礼を言い、言わなければならない事を告げることにした。
俯いて、声が震えないようにした。
「俺はあの1週間しかこの世界に居れません…だから…。」
俺が言おうとした時、乱歩さんが頭を撫でた。
ぱっと頭を上げるとにっこり笑った。
乱歩さんは何となく察していたようで…。
いや、皆分かってるという顔をしていた。
「ね、Aの作ったお菓子食べたい!!」
「私も…。」
「ナオミもお兄様も食べたいですわ!!」
もー皆嬉しいことを…。
「よし、じゃあ作ろうかな〜…わ!!」
立ち上がろうとして身体がふらついた。
倒れそうなところ国木田さんが受け止めた。
「全く…危なっかしいな。」
「ありがとうございます、国木田さん。」
照れている国木田さんはめちゃんこ可愛いよ、みんな想像して←
「ちょっとー国木田くん!!私の恋人取らないでくれ!!」
「やかましい」
「ちょ、Aちゃんひどーい!」
「いつものこと♡」
楽しい、嬉しい…ただいまってなる。
帰りたくないな
「さぁて、ケーキ作ろ!!」
寂しさをかき消す様にそう言った。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 89人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
舞華 - 物凄く面白いです！ 私にしては珍しく泣きそうになりました。←知るか、ですよね。ごめんなさい。 更新期待しています！ (2017年8月23日 22時) (
レス) id: c608e0f4fb (このIDを非表示/違反報告)
晋陽 - 続きが気になります！更新頑張って下さい！ (2017年8月12日 13時) (レス) id: 8ef45f8c23 (このIDを非表示/違反報告)
(~・д・)~ - めっちゃこの作品面白いです！ 実は一章の最終話泣きましたw そのくらい見ごたえがあります！ これからも頑張ってください！！ (長文失礼しました…。) (2017年5月8日 23時) (レス) id: 4c2464909d (このIDを非表示/違反報告)
あらりぶ(プロフ) - お話面白かったです。更新頑張ってください！ (2017年2月5日 17時) (レス) id: ddec9d4afe (このIDを非表示/違反報告)
明石(プロフ) - オリフラを外してください (2017年1月9日 12時) (レス) id: d2dad95824 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：夜野 空 | 作成日時：2016年12月29日 15時
