三条少女の事件簿 2.9 ページ21
「人を…人を殺せとをしへしや…人を殺して…死ねよとて…二十四までを育てしや。」
俺が呟くと奴は笑う。
「なんだ、その詰まらない詩は。」
「これは有名な詩の1節です。『人を殺して自分も死ねと、そう言って貴方を育てましたか?』という大体こんな意味です。」
「それがどうした?」
「…その気色悪ぃ兵器ぶっ倒しててめぇをぶっ倒すっていてらァ。」
「僕も戦います。」
そう言って出てきたのは敦くんだった。
「もう大丈夫なの?」
「うん、大丈夫だよ。」
俺と敦くんは顔を見合わせて頷くと同時に兵器に攻撃を仕掛けた。
異能力_______月下獸
異能力_______時の世界(改)
汚れつちまつた悲しみに
「敦くん…行くよ!!」
二人で同時に攻撃を仕掛ける。
相手の弱点を知るには攻撃を仕掛けた方が分かる。
「っはぁ…全然効いてない…っわ!!!!」
「敦くん!!のわっ!!?っく…!」
触手に思いっきり飛ばされて、背中を強打した。
「どうすれば…。」
敦くんと俺は焦る。くそ俺の頭は馬鹿すぎる。全く役に立たない。
太宰さんと中也さんがラヴクラフト戦った時、なんで倒せたかを必死に思い出す。
あの時太宰さんはいつも以上に包帯巻いていて、腕千切られたと思ったけど、千切られてなくて…。
「あ…そうか。」
「Aちゃん?」
「敦くん、作戦がある。」
俺はにやりと笑った。
作戦を話すと、敦くんは強く頷いた。
「おーいこっちだ!!!!」
敦くんは、敵を誘き寄せそして…
爆弾を拳で無理やり内部にめり込ませ爆発させた。
さっきより敵の回復は遅くなっている。結局はラヴクラフトと一緒だったのだ。一緒ということは双黒と同じ結果になる。
「Aちゃん、この後はどうしたら良いの!?」
敦くんにはこの先のことを話していない。
「敦くん…ありがとう…。」
「A…ちゃん?」
俺は敦くんに微笑むと突き飛ばして結界の中に入れた。
「っ…A、手前真逆!?」
中也さんは察したようだった。
俺は何も言わず中也さんを見つめたあと、自分の手に目線を落とす。
俺の異能はあくまで「コピー」
だから中也さんの異能の汚濁を使えば、本人も余り持たないと言うのにコピー異能力を使う俺は5秒しか持たない。
5秒で決着を着ける。
俺は手袋を外し唱えた。
唱えた後の記憶はなく、気づいたらクソ野郎はぼこぼこだった。
倒れる直前に太宰さんが泣きそうな顔をしているのが見えた。
意識はそこで途絶えた。
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舞華 - 物凄く面白いです! 私にしては珍しく泣きそうになりました。←知るか、ですよね。ごめんなさい。 更新期待しています! (2017年8月23日 22時) (レス) id: c608e0f4fb (このIDを非表示/違反報告)
晋陽 - 続きが気になります!更新頑張って下さい! (2017年8月12日 13時) (レス) id: 8ef45f8c23 (このIDを非表示/違反報告)
(~・д・)~ - めっちゃこの作品面白いです! 実は一章の最終話泣きましたw そのくらい見ごたえがあります! これからも頑張ってください!! (長文失礼しました…。) (2017年5月8日 23時) (レス) id: 4c2464909d (このIDを非表示/違反報告)
あらりぶ(プロフ) - お話面白かったです。更新頑張ってください! (2017年2月5日 17時) (レス) id: ddec9d4afe (このIDを非表示/違反報告)
明石(プロフ) - オリフラを外してください (2017年1月9日 12時) (レス) id: d2dad95824 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夜野 空 | 作成日時:2016年12月29日 15時