三条少女の事件簿 2.2 ページ14
「っ…!!!!」
俺は飛び起きる。嫌な予感がしたからだ。
「A?どうしたんだい?」
「…まずいです…多分太宰さん達…操られてます。」
与謝野さんは動揺している。
多分与謝野さんとナオミちゃん以外皆出ているだろう。
「俺ちょっと出ていきます。」
ナオミちゃんに引き止められたが、異能で守護してくれる兎を出すと探偵社を出た。
走りながらとある人に連絡した。待ち合わせ場所に行くともうその人物は来ていた。
「やぁ中也さん、来てくれてありがとうございます。」
「用ッてのはなんだ?」
中也さんは壁に寄りかかって話を聞いている。
「最近新しく入った少年、彼は危険です。」
「知ッてんのか…何でそう思う?」
俺は話を続ける。
「ポートマフィアと探偵社を潰そうと計画しています…少年の後ろに黒幕が居る。少年は人を操る異能です。太宰さんでも効果があります。」
「太宰でも太刀打ち出来ねぇって事か?」
無言で聞いていた中也さんが問う。
「いいえ、ですが弱点が分からない以上太刀打ちできない同然です。中也さん…。」
「なンだ。」
「俺と…
相棒になりませんか?」
「はぁ?」
「勿論、期間限定で。少年を追い出すまでの期間で構いません。それに俺は異能力をコピー出来るわけですし、汚濁が発動しても解除できます。」
中也さんが俺を睨む。
「分かッて云ッてんのかそれ?」
俺はニコリと笑って頷く。
「裏切るなよ…?」
「はい、じゃあ契約しますか。」
「書くのか?」
俺は首を振る。
「異能力を使うんですよ。」
「お前の異能ってつくづく便利だよな…。」
「そんな事ないです…小指同士を絡めて下さい。」
中也さんの小指を絡めた。
「良いですか?俺に続いて唱えてください…我、此方を裏切らぬ。」
「我、此方を裏切らぬ。」
異能力______指切
唱えると中也さんと俺は光に包まれた。一瞬だけ紫の糸が見えた後光と共に消えた。
「これで契約完了です、なにか進展があったら俺の名前を心の中で呼んでください。中也さんの声をキャッチしますから。」
俺は彼の帽子を取ると、額を合わせ以心伝心の異能力を分ける。
「以心伝心の異能力を中也さんに分けました。」
「おう、ありがとな。じゃあ宜しくな。」
中也さんは去っていった。
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舞華 - 物凄く面白いです! 私にしては珍しく泣きそうになりました。←知るか、ですよね。ごめんなさい。 更新期待しています! (2017年8月23日 22時) (レス) id: c608e0f4fb (このIDを非表示/違反報告)
晋陽 - 続きが気になります!更新頑張って下さい! (2017年8月12日 13時) (レス) id: 8ef45f8c23 (このIDを非表示/違反報告)
(~・д・)~ - めっちゃこの作品面白いです! 実は一章の最終話泣きましたw そのくらい見ごたえがあります! これからも頑張ってください!! (長文失礼しました…。) (2017年5月8日 23時) (レス) id: 4c2464909d (このIDを非表示/違反報告)
あらりぶ(プロフ) - お話面白かったです。更新頑張ってください! (2017年2月5日 17時) (レス) id: ddec9d4afe (このIDを非表示/違反報告)
明石(プロフ) - オリフラを外してください (2017年1月9日 12時) (レス) id: d2dad95824 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夜野 空 | 作成日時:2016年12月29日 15時