吸血 74 ページ31
ルイside
やられる。そう思った途端、人狼の体が吹き飛んだ。壁にぶつかり穴が空く。
一体何に吹き飛ばされた！？夜だから暗くてよく見えない。いや、でも今日は満月だ。こんなに見えないなんて何故………。
ル「もしかして、三虎………？」
呼ぶと三虎と同じ金色の瞳がこちらを見た。間違いない。人狼を吹き飛ばしたのは、完全に神獣 黒虎と化した三虎だ。
闇と同色であるからよく見えないが、天井から床までの身長があるのが分かった。実は今まで完全な姿を見たことがない。アイツは基本半獣化で戦っていたから、本来の姿を見るのは今回がはじめてだ。
威嚇しながら俺達の方へ下がってきた三虎は小さくなり人の姿に戻った。
隼「駄目ですね………本来の姿すら、保てない、なんて……」
荒い息を繰り返しながら自嘲気味に笑う。こんな短時間で完全に回復は難しい。そんなこと俺だって分かってる。
ル「何で来たんだよ」
休んで回復していてくれれば、俺がやられた時の最後の砦になったのに。
隼「呼ばれましたから」
言いながら三虎は酒呑の具合を診る。
隼「無理に動かない方がいいですね。後遺症になるかもしれない。今は人の状態ですから。あと、ありがとうございました」
涼「いえ………伝わって…………よかった……です……」
呼ばれた？伝わる？よく分からないが酒呑が三虎を呼んだのだろう。
隼「…………さて」
三虎は再び俺の方へ来ると人狼が倒れている方向を睨みながら言った。
隼「俺から、この現状を打破する作戦があるのですが、聞きたいですか？」
ル「当たり前だろ」
Aを助けるためなら何だってする。コイツを倒すためなら何だってする。美香さん達の仇をとるためなら何だってする。
隼「では、」
三虎は突然腕捲りをする。腕の血管が見えるように俺の方へつき出した。
隼「俺の血を、吸ってください」
ル「は？」
何言ってんだ。三虎の血を吸う？
隼「満月の人狼にこのままで勝てるわけないでしょう。俺は神獣です。その血を吸えば貴方の力は当然増す。Aを助けるため早くして下さい」
確かに三虎の言う通りだ。だが本当にいいのだろうか。
隼「早く。でないと人狼が起き上がりますよ」
強い意志の瞳。そうだ。俺も、覚悟を決めなければ。
ル「分かった」
三虎の腕をそっと掴む。見たくないのか、三虎は顔を逸らした。
血管が通る皮膚が薄い三虎の腕に、俺は牙を立てた。
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まどか - りょーかい、待ってるね！！ (2018年8月27日 16時) (
レス) id: 130990d81a (このIDを非表示/違反報告)
埋夜冬(プロフ) - まどかさん» ありがとー！それじゃ戦いを終わらせられるよう、頑張りまっす！ (2018年8月26日 10時) (レス) id: 59284e1a90 (このIDを非表示/違反報告)
まどか - うんうん、凄い！！私も早速投票させてもらったよ(^^♪ (2018年8月26日 1時) (レス) id: 130990d81a (このIDを非表示/違反報告)
埋夜冬(プロフ) - まどかさん» アンケート作ってみた！どうかな？上手くできてるといいけど………。 (2018年8月25日 0時) (レス) id: 59284e1a90 (このIDを非表示/違反報告)
まどか - オッケー、待ってるっ！！ (2018年8月24日 21時) (レス) id: 130990d81a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：埋夜冬
| 作成日時：2018年5月26日 0時
