吸血 69 ページ25
ルイside
兎、狸、狐、蛇、猿、ハクビシンやカッコウなど様々な動物が行く手を塞いだ。こちらを見つめる瞳が妖しく光っている。
酒「あ?何だコイツら」
隼「恐らく、元々この山にいた動物達でしょう」
廊下がいっぱいになって教室に入っている動物もいるのに二階からの列は止まる気配がない。乾いた笑いを漏らした三虎は白札を取り出す。
隼「倒してくしかないですね」
俺と酒呑が頷くと同時に動物達はこちらに向かってきた。壁に当たろうとも気にせず勢いは変わらない。
隼「ッ!コイツら………!!」
噛まれるわつつかれるわ地味に痛い攻撃が続く。邪魔だと跳ね返しても何度も攻撃を仕掛けてくる。まるで操られているかのように。痛みを知らないかのように。
酒「おい、もしかしてコイツら………」
隼「ええ。人狼の魔法にかかってますね」
つまり今までの攻撃は動物達の意志ではないということだ。
隼「…………ルイ、先に行って下さい。ここは俺が食い止めます」
酒「俺も残るぜ。大丈夫、殺しはしねーよ。だから、」
Aを頼んだ。
二人は俺を見つめて頷いた。この現状、早くAのところにいけるのは俺だけだ。それは俺も分かっている。
ル「分かった。行ってくる」
浮遊を使い二階にあがる階段を飛んでいく。途中たくさんの動物達がいるのを見たが、きっと三虎達が何とかしてくれるだろう。
二階に着く。先程の光景と変わって何もいない。月明かりに照らされるだけの静かな空間だ。
ただ問題なのは、本当に何もないこと。廊下と教室の境界線がない。破壊されている。
こんなことを出来るのは……………
リ「待ってたぜ、吸血鬼」
教卓に悠々と座る大神リト_____人狼だ。
ル「Aは何処だ」
リ「そう焦るなよ。ちゃんとここにいる」
自分が座っていた教卓を下りて蹴って退かすと固く目を閉ざしているAが倒れていた。
リ「放課後に気絶させてから起きねぇんだ。ま、その方が都合がいいが」
人狼はAを少しだけ起き上がらせ髪から頬を撫でる。
リ「もう会えないのに、最後に会わせたくないからな。Aが悲しむだろ?」
もう会えない。それはつまりこの戦いに俺が負けると言いたいのか。
ル「ふざけんなよこのケモノがッ!!!!」
地を強く蹴り人狼のところまで一直線に飛ぶ。余裕の表情をしているムカつく顔を一発でも多く殴るために右腕をこれ以上ないほど引っ張った。
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まどか - りょーかい、待ってるね!! (2018年8月27日 16時) (レス) id: 130990d81a (このIDを非表示/違反報告)
埋夜冬(プロフ) - まどかさん» ありがとー!それじゃ戦いを終わらせられるよう、頑張りまっす! (2018年8月26日 10時) (レス) id: 59284e1a90 (このIDを非表示/違反報告)
まどか - うんうん、凄い!!私も早速投票させてもらったよ(^^♪ (2018年8月26日 1時) (レス) id: 130990d81a (このIDを非表示/違反報告)
埋夜冬(プロフ) - まどかさん» アンケート作ってみた!どうかな?上手くできてるといいけど………。 (2018年8月25日 0時) (レス) id: 59284e1a90 (このIDを非表示/違反報告)
まどか - オッケー、待ってるっ!! (2018年8月24日 21時) (レス) id: 130990d81a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:埋夜冬 | 作成日時:2018年5月26日 0時