転生したら脱獄王でウサポリ公に追われてます。【入間銃兎】 (ページ22)

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銃兎サイド

Aが牢獄生活を初めて１週間がたった。そろそろ頃合いかと思い、俺は今Aのいる刑務所にいた。
警備室の監視カメラ越しにAを見て、イヤホン越しにAの声を聞いていた。あぁ久しぶりに姿を見れた。あの柔肌に触れたい、あいつの視界を俺でいっぱいにしたい、俺の黒い部分がどんどんにじみ出てきていることが分かった。

『私、ウサポリ公さんのこと好きだったんだ・・・。』

ついに来た。もちろんAのこの感情は恋ではないだろう。俺の仕組んだ、一種の勘違いというやつだ。だがそれでいい。いずれは体も心も、勘違いさせてやる。

銃兎「どうも、お迎えに上がりましたよ。」

『何しに来たの？冷やかしなら帰ってほしいな。』
銃兎「牢獄という名の保健所に入れられた、かわいそうな子猫を引き取りに来たんですよ。」
『は？』

当然の反応。自分の感情に気づいた時間、そしていつも追い回している時間、その時間が一致した瞬間。その最高のタイミングにお前が一番合いたい相手との再会。全て計画のうち。

銃兎「以前も言いましたが私はあなたに惚れています。ですからあなたを私のペットにして差し上げるということです。」
『ごめん日本語でしゃべってくんない？』
銃兎「だからてめぇを釈放してやるから一生俺の右腕として働いて罪を償えって言ってんだよ。」
『全然そんなこと言ってなかったけど？！』

いつもの時間に、いつもの軽口、まぁ私の言葉は全て本心だが。
この一週間あなたがどれだけ辛かったか、俺は知っている。だからこそ、俺は今Aにとって選ばざる負えない選択肢を与える。

銃兎「それともなんだ？一生こんなところにいてぇのか。」

さぁ、来い。俺のものになれ。お前の勘違いを本心にしてやる。

『うう・・・行く、行くよ！！』
銃兎「最初からそう言っていればいいんですよ。今日から私の嫁としてよろしくお願いしますね。」
『嫁じゃなくてウサポリ公さんの右腕だからね。』
銃兎「まだ認めないんですね。・・・それと私のこと名前で呼んでいただけませんかね。」
『今更ちょっと・・・』
銃兎「また豚箱にぶち込まれたいのか。」
『銃兎さん！！！！』
銃兎「それでいいんです。」

俺とAの関係は以前と比べて大きく変わった。俺の長い長い計画によって。Aの心を絶対に俺のものにする。これから何が起こるなんてことはわかりきっている。ただ一つ言えることは・・・

俺は今すごく幸せだ。

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