【ポケスペ】間違い探しみたいな恋だった【グリーン】 (ページ4)

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キッチンに居場所がなくなった俺は、気が進まないながらもリビングに移動する。ブルーはジュースを飲みながらポケギアをいじっていたが、俺が向かいのソファに腰を下ろすとすぐにそれを仕舞う。

「お疲れ様。何かいれましょうか」

「いや、いい。そろそろ2時を回るところだが、寝直さなくていいのか」

「なんだか冷たいもの飲んだら目が冴えちゃってねー。グリーンこそ二階で寝てくれば？レッドがあなたのベッド使っちゃってるけど。あ、あたしが使った後でよければ客間のベッドでどうぞ？隣でイエローがかわいい顔で寝てるけど襲っちゃダメよ」

「馬鹿か。片付けで目が冴えた、今日は眠らない」

「あらそう。つまらないわね」

そんな一分にも満たないやり取りの後、広がる静寂。沈黙は不得手ではないが、この女と二人という状況はなんとなく気まずい。柄にもなく話題を探している。今日はパーティーがあったのだから話題なんていくらでも作れるだろうに、そういった方面で優れていない俺はそれらの出来事をどう話せばよいのか見当もつかなかった。

「…ねぇ」

先に沈黙を破ったのはやはりブルーだった。

「本当に眠くないの？」

「…どういう意味だ」

「こうやって起きているのは、眠くないからじゃなくて、あの子からの連絡を待っているからじゃないかしらってこと」

どうしてこの女はこうも頭が回るのか。
面倒だな、と知らず知らずのうちにため息をこぼす俺の向かいで、神妙な顔つきのブルーがまっすぐに俺を見据える。