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「…あんたそれ本気で言ってる?」
「うん、…もうさすがに」
バイト終わり、
加奈子と奈帆と私の3人のグループメールで電話をかけて
しげの事は諦める、と泣きそうになる気持ちを抑えて伝えた。
「へぇ。……残念やなぁ。お似合いや思てたんやけど」
「へへ、しげの彼女すごい美人な人でな?
こんな酒呑みで休みの日はひたすらソファで丸まってるような女、好きになるわけないわ、って」
静かな帰り道に私の乾いた笑い声だけが響いて
意味もなく鼻をすする。
「まぁ、それは良くだいきくんも引かへんかったわ」
「ほんまになぁ」
加奈子と奈帆も電話越しで私もバカにしたようにそう言って笑う。
家について鍵を差し込めば揺れるピンクの熊のキーホルダー。
常に持ち歩く鍵についているその熊は少し汚れてて、
外してそっと靴箱の上に置いた。
部屋を何となく見渡せばしげのものばかり、
あぁ、もう何だか腹立って来た。
元々私の家だったのに!
何でこっちが帰りにくくなってる訳?
せめて服くらい持っていってよ、
コップも食器も、歯ブラシだって
全部2つ分。
…捨てることなんて出来ないんだもん。
あの時、財布とケータイそれから必要最低限のものが入った鞄だけを手に、出ていったしげ
この家の鍵、持ってたなら
私がいないときにでも入って
持って行ってくれれば良かったのに。
まぁ、そんなのただのやせ我慢にしか過ぎないけど、
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唯緒 - しげちゃんの誕生日なんでもう一回見に来ました!何回見ても幸せになれて最高のお話です! (2019年8月26日 1時) (レス) id: 9c8991db31 (このIDを非表示/違反報告)
ゆか - 感動しています! (2019年2月14日 18時) (レス) id: 720a443b65 (このIDを非表示/違反報告)
しげころりん - めっちゃ泣きました! (2018年12月11日 10時) (レス) id: 911c0de7f3 (このIDを非表示/違反報告)
さくま(プロフ) - とても感動しました! (2018年9月9日 2時) (レス) id: 29e21d31eb (このIDを非表示/違反報告)
恋夏 - とても感動しました。最高です。 (2018年7月29日 19時) (レス) id: bda6d95fa7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Pina x他2人 | 作成日時:2016年12月7日 17時