御伽噺(zm) ページ1
『ゾム！こっちよ！』
私はこの国の姫だ
だけど、窮屈な城から抜け出して、城の裏の山でオオカミのゾムも遊んでいる
本当はこんなことしちゃいけないんだけどね
みんな城での生活を羨ましがるけど、私にとっては大きな檻でしかないの
少しくらい抜け出してもいいじゃない
『あ、そうだ。今日はゾムにコレをあげようと思って…』
ポケットから綺麗なエメラルドのついたネックレスを取り出し、ゾムの首にかける
『貴方の目の色と同じなのよ』
そう言うとゾムは嬉しそうに尻尾を振ってくれた
私もそれが嬉しくて、ゾムの頭を撫でる
その時、城の方から大きな笛の音が聞こえた
もうこんな時間
『ゾム、今日はもうお別れみたい。また明日ね』
ゾムに別れを告げ、城まで走って帰る
人に見つからないように。素早く帰らなきゃ
駆け足で城まで戻ると、なんだか城内が騒がしい
城内を駆け回る兵士の会話に耳を傾ける
「森で狼が出たらしい」
「人が襲われたらしいぞ」
どうやら狼討伐のようだ
一瞬ゾムのことかとヒヤッとしたが、ゾムは人を襲わない。そう約束したもの
私には関係のないことだ
少しの不安を持ったまま、私は自室に戻った
そして次の日の昼
いつも通り城を抜け出して、ゾムに会いに行った
『ゾム…？』
いつもなら、私が呼ぶ前に待っててくれるのに
まさか
嫌な予感がする
昨日の狼って、ゾムだったんじゃ
そう思い森の奥まで走ると、踏み倒された花の真ん中に血だまりがあった
絶望のあまりその場に座り込む
『ゾム…』
きっとゾムと私が一緒にいたのを誰かが見たんだわ
そして襲われていると勘違いしたのね
もっと早く…気づいていれば
こうして、私の儚い御伽噺は終わりを告げた
.
.
.
数年後____
「今日は街で演説の日だ」
『ええ、わかっているわお父様』
嫌なほど煌びやかなドレスを見に纏い
城下町に足を運ぶ
あの日のことを忘れなかった日はない
あの日から私は、おもちゃを取り上げられた子供のように、いやおもちゃより大事な何かを取り上げられた
『祖国の皆の衆、私は今ここに立てたことを光栄に思う』
原稿を丸覚えしてきたスピーチを淡々と話す
そんなこと、少しも思ってないけどね
私は一生国の傀儡よ
ﾊﾟﾁﾊﾟﾁﾊﾟﾁ
スピーチが終わると、拍手が鳴り響く
雑音にしか聞こえない
城に帰ろうと、民衆に背を向けると
背中に花束が当たった
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サラ（新しい垢）(プロフ) - よっす！覚えてないだろうがここのだいぶ前のコメ欄に居た奴だゾ！久しぶりに見たら神作品が増えててまた壁に頭がぶつk((ﾄﾞｺﾞｫﾝ (2022年10月24日 1時) (
レス) id: 0c6907b0c1 (このIDを非表示/違反報告)
みずき - うほっ！！うほうほっ！！！(訳:うわああ！！リクエストありがとうございますうう！！！) (2022年10月5日 15時) (レス) @page15 id: 129e1b5429 (このIDを非表示/違反報告)
みずき - おうわ…かみ様は神だな…いや元からか…あとリクエストなんですけど、ツンデレsypくんとsypくん大好きなからかい上手な夢主ちゃんが見たいです…推しで…てへっ☆← (2022年9月18日 20時) (レス) @page8 id: 129e1b5429 (このIDを非表示/違反報告)
ゆるぽろう - また会う日まで…かみ様さては神ですね？紙？いや紙の神様です(？)すっごい思った114514倍好きです。神です。らぶ。またまたリクエストさせて貰いたいのですが、d!のチャンネル登録者数が100万人になった時の姉さんが見たいです…！！姉さん好きです舎弟にしてください (2022年8月11日 17時) (レス) @page11 id: 04ab8c224d (このIDを非表示/違反報告)
らいむ - ありがとうございます！オタク全開で凄く好みでした！本当ありがとうございます！ (2022年8月1日 10時) (レス) @page8 id: 41d4069595 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かみぶくろ* | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/okjhgf/
作成日時：2022年7月25日 1時
