紅い噛み痕をつけて【AtR】

【S】 ページ43

▶__彼氏をこんな風にするつもりはありませんでした。◀







*









「……ふーん」



「ちょっと！彼方聞いてる？」



「聞いてる聞いてるって、俺、作業あるから…」





忙しい彼は
何を話しても頷くだけで
返答が返ってくるわけじゃない。



寂しい。


そう思って、彼の友人の真冬君にそれを話すとニコニコと微笑みながらあるものを渡された





それは




「ヤンデレ薬？」





「そうですよ、ヤンデレ薬」



「やばそうだね、真冬君」



そう言うと真冬君はクスッと笑って
少し悲しそうな表情をして



「最近、彼方さんめちゃ頑張ってるから…Aちゃん…息抜きにでも…ね？」






そんな真冬君からもらった
なんだか見た目が惚れ薬にも見えなくない感じのもの





彼方が部屋に戻ってパソコンで作業し始めたのを見て
ココアを作るときに入れることにした。







まあ、これで息抜きができるなら、


ってそんな甘い考えだった。

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