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story 74 : 紫耀 side ページ26
紫耀 side
Aが目を覚ますと
廉のことを忘れていた。
ただ一つ。廉のことだけが
記憶の中から抜け落ちていた。
紫『一時的な記憶障害…？』
医『恐らく。強く思っていたところを事故の衝撃で忘れてしまっているのだと思います。』
廉『思い出す…可能性は…あるんですか…？』
医『確証はありません。でもきっと思い出すと思います。』
廉『っ…なら俺は…諦めません。』
談話室を出てからの廉は少しだけ
様子が違ってた。
廉『俺は絶対に諦めへん。あいつとはずっと一緒やったから…記憶が無いなら…戻してやる。』
紫『無理するなよ。出来ることあったら言って。』
廉『ありがとう。』
廉とAなら大丈夫。
あれだけ長い時間を一緒に過ごしてきて
このまま終わるなんてことない。
絶対に大丈夫だと…そう信じる。
違う…そう信じたいんだ。
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作者名：愛結綾 | 作成日時：2018年10月4日 9時
