好きだと素直に言えたなら Ⅱ《Ren.N》 (ページ48)

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story 96 : 廉 side ページ48

廉 side

20歳の秋。
俺は名古屋にいた。

廉『ここか。』

Aが通う大学。
1度手紙で教えてくれたから来れた。

廉『あ、なぁなぁ、ここに藤咲Aっておる？』

女子達『えっ、えっと…/////』

廉『知ってる？』

女子達『めっちゃかっこいい！！！////////キャー////』

まだキャー言われるあたり俺も若いな。
とか言ってる場合じゃなくて一気に囲まれた。

廉『あ、えっと、知らんねやったらいいねんけど…』

まずいって思った時やった。

凛『私も会ってみたいな～Aがそこまで夢中になる彼氏さんに(笑)』

A『馬鹿にしてるでしょ(笑)』

女子達『キャーーーー！！！！！』

凛『うわ、すごい声。一体何事？(笑)』

見つけた。会いたくて会いたくて
俺の大切なやつ。何も変わらない姿。

A『ほんとにね(笑)一体な…に……』

完璧に目もあった。
驚きながら泣いてた。
やっと…会えた。

廉『ごめん、俺ここの大学の人じゃないねん。』

女子達『え？』

廉『俺の彼女の迎えに来ただけ。』

3年という会えなかった日々を
一瞬でかきけす。

A『…ｸﾞｽｯ…廉っ！！！！！』

廉『おっと…はは、あの時みたい。』

A『…ｸﾞｽｯ…廉っ…廉っ…』

泣きながら飛びついてきたAを
力いっぱい抱きしめた。

もう離さん。

廉『遅くなってごめん。迎えに来た。』

A『遅いっ…ｸﾞｽｯ…』

廉『A、こっちむいて…』

A『ん？…ｯﾝｯ…』

廉『ｯﾊｯ…もう離さん。これからはずっと一緒におるから。』

待たせてごめんな。