時・34 ページ36
◆ 太輔・side ◆
気分は 最悪…
なのに 渉は呑気に鼻歌交じりで運転… 超 ご機嫌。
「… メシの気分じゃないんだけど」
「腹減ってない?」
… 減ってない。
「ん〜… でも、食わないと体力なくなるからなぁ」
「明日から通しでやるし… 」
明日から 朝から晩まで稽古。
急遽決まった冬ヤミ、数日の日程しかないが 下手なステージをファンに見せるわけにはいかない。
なのに… 打ち合わせ等を切り上げ 帰っていた。
「適当に食うからいいよ」
「だ〜め、太輔の適当は本当に適当だから 絶対にダメ」
…
「じゃあ、何か作ってやるよ」
「というわけで、太輔のマンションにGO〜!!」
何が、というわけで… だよ…
でも、気にかけてくれるのは 嬉しい。
最悪な気分が渉の陽気さで 少し晴れた。
ガチャ…
「ただいまー… 」
「お邪魔しま〜す♪」
開けた瞬間、膝にぴょんぴょんとアタックのベル。
渉が来たことが嬉しいらしい。大興奮だ。
靴を脱ごうとする俺たちを邪魔する気満々、ドアに前足をかけ、トントン。
「… 散歩に連れてけ… と言ってない?」
「え〜… 今 帰ってきたのに?」
散歩の気分じゃない…
会うかもしれないし…
あ… でも、夜だから会わないよな… きっと…
「サクッと行ってこ」
「え〜… 」
行きたくなかったけど…
渉とベルにせかされ 行くことに。
リードは渉持ち。俺は後ろからゆっくりついて行く。
「お、そっちか」
嬉しそうなベル…
慣れ親しんだ道を元気よく 渉を案内して行く。
ぶつかった小道…
緑の公園…
楽しかった会話…
心地よい声…
そして…
― 『 藤川様! 』 ―
「… あんな笑顔 嫌いだ」
大っ嫌いだ…
少しだけ晴れていた心が再び…
「最悪… 」
「全部、Aが悪いんだ… 」
全部、全部…
…
「あれ?拓斗」
…
拓斗… ?
どっかで聞いた… ?
声のする方を見ると 座り込みベルを撫でる人がいた。
誰だろう… 渉の知り合い?こんな所で?
背を向けてるから わからない…
「… 熱は?」
「まだ 少し… 」
ゆっくり立ち上がる…
街頭の光がその横顔を照らした。
「あ… 」
コイツ…
― 『 あ、ごめ… 拓斗 』 ―
た…
拓斗!!
なぜ!?コイツがココに!?
渉と知り合いなんだ!?
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もえぴっぴ。 - こんばんは。是非とも続き読みたいのでパスワード知りたいです!お願いします。 (2022年11月1日 20時) (レス) id: 066065d151 (このIDを非表示/違反報告)
亀猫(プロフ) - みいまる先生さん» みいまる先生さん、こんばんは(*^▽^*) 亀猫と申します。メッセージ欄の方へお返事してありますので確認をよろしくお願いします。メッセージありがとうございました。 (2022年10月11日 23時) (レス) id: d73310e050 (このIDを非表示/違反報告)
みいまる先生(プロフ) - こんにちは。 初めて主様の作品を読ませていただきました!ぜひ続編も読みたいのでパスワード2を教えてください🙇♀️ (2022年10月11日 13時) (レス) @page50 id: b1e991385d (このIDを非表示/違反報告)
琉衣(プロフ) - コンニチハ!先程メッセージ欄見ました! (2021年12月18日 15時) (レス) id: d7ec384554 (このIDを非表示/違反報告)
亀猫(プロフ) - 琉衣さん» 琉衣さん、こんにちは。あの、メッセージ欄って見たり書いたりできますか?コメ欄では発行してないの〜! (2021年12月18日 15時) (レス) id: d73310e050 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:亀猫 | 作成日時:2019年1月19日 22時