時・31 ページ33
雨が酷くなる中、立ち尽くしてる太輔。
どうしたんだろう…
いつもの太輔じゃない気がする…
ザァ――――――…
「… 藤川様?」
… え?
突然 向きを変え、歩き始めた太輔。
「え、あの… 」
「おい!!」
態度がおかしいと思った私は思わず 追いかけた。
冷たく雨が当たる…
太輔!!
「藤川様、… 待って… 」
パシャパシャ… バシャ…
「ふ、藤川様!!」
大声で呼ぶと足が止まった。
ザァ――――…
少し振り向いただけで 私を見てくれない。
傘とフードで隠れて 表情がわからない…
ザァ――――… ザァ―――――…
「… …………… れる… 」
え?
今… 何て 言ったの… ?
ザァ――――…
「あの、雨でよく聴こえないんですが… 」
「… 呼ばないでくれる?」
… え… ?
「… 」
「そんな大声で… 」
あ…
私ったら…
「そうですよね!す、すみません!」
バレたら どうするのよ!!
太輔が怒るに決まってるじゃん!!
「本当に、すみません、で、でも、どうしたんですか?」
全然 こっち見てくれない…
「… 何が?」
「何がって… あの… 」
ザァ――――…
「藤川様… ?」
ザァ――――…
ザァ――――……
「もう、濡れるって… 」
「あ、ごめん、拓斗」
拓斗が傘をさしてくれた。
ザァ――――…
ザァ――――…
「藤… 」
「もう… 」
もう?
ザァ――――…
ザァ――――…
「… 声 かけないで… 迷惑だから」
!!
…
…
め…
い… わ く…
「じゃ… 」
遠ざかる傘…
都会の雑踏に 消えていった…
ザァ――――…
…
…
「なんだ、あれ… 迷惑って 酷いこと言うなぁ… 」
迷惑…
だったんだ…
それなのに…
私…
友達だなんて… 浮かれて…
好きになってくれたらいいな、なんて…
バカなこと期待して…
身の程知らずとは 私のこと…
「おい?ちょ、… 」
「ゔ〜〜… 」
…
涙が溢れてしょうがない…
雨脚が強くなる中… その場に蹲り 泣いた。
日に日に冷たくなる 秋の雨…
この日、私は 生まれて初めて 失恋を経験した。
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もえぴっぴ。 - こんばんは。是非とも続き読みたいのでパスワード知りたいです!お願いします。 (2022年11月1日 20時) (レス) id: 066065d151 (このIDを非表示/違反報告)
亀猫(プロフ) - みいまる先生さん» みいまる先生さん、こんばんは(*^▽^*) 亀猫と申します。メッセージ欄の方へお返事してありますので確認をよろしくお願いします。メッセージありがとうございました。 (2022年10月11日 23時) (レス) id: d73310e050 (このIDを非表示/違反報告)
みいまる先生(プロフ) - こんにちは。 初めて主様の作品を読ませていただきました!ぜひ続編も読みたいのでパスワード2を教えてください🙇♀️ (2022年10月11日 13時) (レス) @page50 id: b1e991385d (このIDを非表示/違反報告)
琉衣(プロフ) - コンニチハ!先程メッセージ欄見ました! (2021年12月18日 15時) (レス) id: d7ec384554 (このIDを非表示/違反報告)
亀猫(プロフ) - 琉衣さん» 琉衣さん、こんにちは。あの、メッセージ欄って見たり書いたりできますか?コメ欄では発行してないの〜! (2021年12月18日 15時) (レス) id: d73310e050 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:亀猫 | 作成日時:2019年1月19日 22時