39.急変 ページ40
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「…っ、ちょっとまって…！」
情報収集のみの任務だったはず。
なのに、
なのになんで、
「……走ってんのっ…？！」
いきなり逃げろとトラゾーさんからの指示により入口へ走り出したものの、黒服の人に目の前を阻まれ急いで作戦にあった近くの非常用階段を登る。
しにがみさんに確認を取ろうと無線機を繋げると途切れ途切れだがしにがみさんの声が聞こえた。
"＿＿＿＿、っ！＿＿白ちゃん聞こえるっ？！"
「っ、はい！聞こえます！」
"緑さんが撒いてくれてるから屋上に出てっ！"
彼の言葉に返事をしてとりあえず上まで駆け上がる。
…こうなったのも、さっきの勝負が問題だ。
代表が回す度当たる数。仕掛けがあるのが分かっていてもその答えは私には分からなかった。
変化が起きたのは、始めてから30分が経過した時。
＿＿＿＿初めてトラゾーさんの賭けた数が当たった
それが1度だけでなく、2度までも。
分かりやすいように焦る表情を見せた代表は、慌てたように後ろにいた黒服に何かを指示していて。
「……そろそろやめましょうか？」
「………ふむ、それじゃあ、」
「…え、」
トラゾーさんの言葉のすぐあと、目の前に影が立つ。
黒くて、知らない吐息が近く感じた。
パッと顔を上げると代表の顔。
逃げろというトラゾーさんの声と同時に私は駆け出したのだった。
「っ……はぁ…やっ、とついた…」
もっと体力つけなきゃと思いながら、しにがみさんに教えてもらった暗号でロックを外し、扉を開ける。
後ろに人は追ってきてない…ということは、きっとトラゾーさんが闘ってくれてるってこと。
…にしても、なんで代表は私の腕を掴もうとしていたんだろう。
「……もしもし。聞こえますか」
"ナイス白ちゃん。なににも捕まってないね？
……もう20秒後には緑さんも屋上に到着するはず。いま白ちゃんが立ってるところから南側約150メートル先に僕たちの車があるんだ"
きっと彼が先導を切って動いてくれるから
そう言ったしにがみさんの言葉を信じて、私はなるべく早く行けるように南側のフェンスまで走った。
「白さんっっ！」
数秒後、沢山の黒服を引き連れたトラゾーさんが、私の身体をふわりと持ち上げビルから降り立った。
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かめそん(プロフ) - 羽鶴さん» コメントだけでなくお気に入りにまで入れてくれてありがとうございます…！とっても嬉しいです！これからも更新頑張りますのでよろしくお願いします！ (11月11日 11時) (
レス) id: e5672cfe47 (このIDを非表示/違反報告)
羽鶴(プロフ) - 鳥籠の中面白かったです！夢主ちゃんが可愛いし、恋愛表現が無い所がお話を読みやすくてよかったです！お気に入り作者様に追加させて頂きますね、がんばってください！ (11月10日 16時) (レス) @page43 id: fcd2bda98b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かめそん | 作成日時：2023年8月20日 13時
