38.噂通り ページ39
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「…さて、あなた達が本日初回の？」
「えぇ。………貴方様がカジノの代表…といったところですか」
「はは、まさか知られてたなんてな」
なんとも気まずい雰囲気。…というのも、お互い目は笑ってない。
後ろのガードの人か、黒服の人も私たちを睨んでるように見えるし……
「…お話の途中すみません。私カジノ自体初めてなんです」
「ほぅ……そうでしたか。それではまず説明がてら………いや、そこのあなた、カジノの経験は？」
話が進まない、と提案すれば話の矛先はトラゾーさんに向いた。
カジノの経験に対して頷いた彼は、チップを持つ。
「えぇ、ありますよ」
「…そうしたら、そこの女性は私たちのやり取りを見てなさい。見て学ぶこともあるだろう」
「……分かりました」
トラゾーさん、まさかあるなんて。
そのまま彼と代表はお互い向き直し、数字にチップを置く。
………正直賭けだ。このゲーム。
円盤を回し指された数字と賭けた数字が当たれば良い。
簡単なルールだけど、運だからこそ当たるのは難しい。
ただどこか勝ちを確信しているように見えた。ディーラーも、目の前のこの男も。
「それじゃ、やってくれ」
「はい」
ディーラーが円盤を回すと、ゆっくりと回転していき止まった数字は＿＿＿＿＿
「…………29」
「ふむ…当たってしまったな」
小さく呟いてしまったその数字は、代表が置いた数字と同じものだった。…一発目から仕掛けるのか。
「はぁ…これはやられましたね」
「はは、それじゃあ続きをしようじゃないか」
嫌な予感は見事的中。
何度も賭け、それが全て代表の数字と同じ。
ぺいんとさんが言っていた通り、ここのカジノ店…なにか仕掛けを作って当たりを仕向けるようにしている。
「………中々に豪運ですね」
「はっはっは、今日は良い日になりそうだね」
そう言って笑った先は、私のことを眺めていた。
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かめそん
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かめそん(プロフ) - 羽鶴さん» コメントだけでなくお気に入りにまで入れてくれてありがとうございます…！とっても嬉しいです！これからも更新頑張りますのでよろしくお願いします！ (11月11日 11時) (
レス) id: e5672cfe47 (このIDを非表示/違反報告)
羽鶴(プロフ) - 鳥籠の中面白かったです！夢主ちゃんが可愛いし、恋愛表現が無い所がお話を読みやすくてよかったです！お気に入り作者様に追加させて頂きますね、がんばってください！ (11月10日 16時) (レス) @page43 id: fcd2bda98b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かめそん | 作成日時：2023年8月20日 13時
