36.初任務 ページ37
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名前を呼ばれてリビングに向かったけれど、こぼれ落ちた言葉は困惑だった。
「は、つ任務……？」
「そう。そろそろやってもらおうかなって」
初任務。
まだここに来て2ヶ月。慣れてきたのはこの場所での生活であって、戦闘は全然なのに。
一気に固まる身体に、トラゾーさんは笑顔で私のことを見た。
「はは、想像してるものじゃないですよ」
「……え？」
ぺいんとさんが言うには、裏世界で中間位に立つ組織がカジノを立ち上げ、それはまあ騙し騙しで膨大なお金を稼いでいるんだとか。
今回は銃を向ける訳では無いらしく、カジノの店に入りまずは情報収集…と、簡単な潜入捜査みたいでほっと息をつく。
「さすがに一発目からはやらさねえって…」
「とりあえず現場に慣れてみよ〜！ってことで！」
しにがみさんの言葉に頷くと、ぺいんとさんに手招きをされる。
見せられたのは大きめの紙に書かれた……地図？
「…これは？」
「カジノ店の地図。これ明日までに覚えてな。」
「えっ？明日？」
パッと顔を上げると"当たり前だろ"なんて顔で私のことを見るぺいんとさん。
……いやいや、明日までって…
「この複雑な構造を……？」
「いや、ゆうてよ？裏世界なんてみんなこんなだし。
……あぁ、あとなんかあった時にすぐ出れるように経路も張ってるから
せめてそれだけは覚えといて」
「わ、わかった…」
ずらりと並ぶ文字と図に圧倒されつつも、それを読みといて想像していく。
図の合間にある空白にはプランが書いてあり、どうなった時にその場所に入るのかが詳しく記載されていた。
きっと、これがぺいんとさんの仕事なんだろう。作戦について…だとか言っていた気がするし。
「僕らはこれがないとお仕事出来ないからね〜」
「ぺいんとのこの作業ありきの仕事だからね」
しにがみさんとクロノアさんの言葉に耳を傾けつつ、そっと地図を触る。
………これがないと、だめなのか。
今日が終わるまであと数時間。
ごくりと唾を飲み込んで、椅子に座った。
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かめそん(プロフ) - 羽鶴さん» コメントだけでなくお気に入りにまで入れてくれてありがとうございます…！とっても嬉しいです！これからも更新頑張りますのでよろしくお願いします！ (11月11日 11時) (
レス) id: e5672cfe47 (このIDを非表示/違反報告)
羽鶴(プロフ) - 鳥籠の中面白かったです！夢主ちゃんが可愛いし、恋愛表現が無い所がお話を読みやすくてよかったです！お気に入り作者様に追加させて頂きますね、がんばってください！ (11月10日 16時) (レス) @page43 id: fcd2bda98b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かめそん | 作成日時：2023年8月20日 13時
