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3.知らぬ人 ページ4







彼に勧められた洋服に腕を通し、寸法がぴったりなことに少しの恐怖を感じつつも部屋の扉を開ける。

わざわざ待っていてくれたのだろうか、彼だけが壁にもたれかかっていて、私は辺りを見渡した。







「………見張りはいないの」

「見張り?あぁ、居ないよ。」





要らないでしょ、そんなの。



そう言い放った彼の声は、先程と違って低い声。よく分からない。この人も、昨日の人も。

どこか人と一線を引いて生きていそうだ。信頼している人と、そうでない人を分けているような。





彼の後ろをついていくように歩いていくと、着ていたワンピースの裾がひらひらと足首に当たりながら廊下に舞う。


こんな服久しぶりに着た、なんて呑気に考えているとひとつの扉の前で彼は止まった。








「ここがまぁ、言っちゃえばリビングみたいな感じ。で、部屋入って右奥がキッチンね」






はぁ…、と曖昧に返事をして、扉を開けてくれた彼に導かれるように私から部屋に入った。
ホテルの延長と言っていいほど私生活にしては綺麗な家。


確かに私の家と比べたら色々意見も変わるかもしれないが、普通の人と比べればこれは裕福と言えるだろう。


ふと目の前のテーブルが目に入る。……背丈の違う3人の男性がこちらを見ていた。






「……あの方たちは?」

「俺の仲間。良い奴だから安心して」







そこまで言うと、彼はまた歩き出したので私も必死に着いていく。まさか女性が一人もいないなんて思わなかった。最悪だ。


仕えているのも居ないのなら、メイドだって居ないはず。1人でも女性が居れば安心できたというのに。








4.性別→←2.困惑



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かめそん(プロフ) - 羽鶴さん» コメントだけでなくお気に入りにまで入れてくれてありがとうございます…!とっても嬉しいです!これからも更新頑張りますのでよろしくお願いします! (11月11日 11時) (レス) id: e5672cfe47 (このIDを非表示/違反報告)
羽鶴(プロフ) - 鳥籠の中面白かったです!夢主ちゃんが可愛いし、恋愛表現が無い所がお話を読みやすくてよかったです!お気に入り作者様に追加させて頂きますね、がんばってください! (11月10日 16時) (レス) @page43 id: fcd2bda98b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:かめそん | 作成日時:2023年8月20日 13時

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