みんながいない日 ページ8
・
「え、ぺいんとが？」
朝起きると、いつもおはようと1番に話してくれるぺいんとが居なかった。
朝ごはんを作っているクロノアに尋ねれば、重要なかいぎがあるからと出勤したのだそう。
……めずらしい…
ぺいんとが家にいないの初めてかも…
そんなことを思いつつ、作ってくれた朝ごはんのパンをもそもそと食べる。
「それで今日、Aはお昼までなんだっけ？」
「うん。2時間目終わったらすぐ帰るよ」
そう話しながらクロノアの方を見ると、冷蔵庫に貼ってある5人のスケジュール表をながめている。
「あ"ー………な、るほど…」
「……どうしたの、変な声だよ」
「あはは……あー…Aさ、お留守番、出来るかな」
ゆうて2時間なんだけど、と付け足される前に、私はできる！！と叫んだ。
お留守番…！やってみたかった事のひとつだ。
クラスで仲良くなったあさちゃんと話したやつ。1人で家にいること、今までなかったからしてみたかった。
そんなことをクロノアに話せば、すげぇ勢い…と言われたけど気にしない。
私は急いでご飯を食べ終えて、すぐにようふくに着替える。
「しにがみくんの仕事終わるの15時だから、まぁ大体2時間ちょっとね。
家に帰ったら手洗いうがい、お昼ご飯は冷蔵庫。
その後宿題終わったらゲームしていいからね、
………ぺいんとには内緒、ね？」
こくこくと頷くと、よし…と笑顔になる。
その後も何かあった時の皆のでんわばんごう、洗濯をしまったりするためにベランダには出ないこと、キッチンには行かないこと、遊びに行くときは置き手紙を書くことを約束された。
「一応ここにメモしてランドセルのここに入れておくよ、
防犯用の携帯持ってる？ちゃんと持っていってね、何かあったら怖いから」
そう言われて、1度も使ったことのないピンク色の防犯携帯をとりだした。
なんだかひとつのミッションみたいでたのしみだ。
帰ったらなにしよう、なにかしたら怒るぺいんとがいない自由なじかん。
私の胸はワクワクとしていた。
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 211人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
かめそん(プロフ) - カケラさん» コメントありがとうございます！嬉しいお言葉ありがとうございます、、これからも更新頑張ります！ (2023年1月10日 14時) (
レス) @page40 id: e5672cfe47 (このIDを非表示/違反報告)
カケラ - いつもほっこりするお話ありがとうございます！癒しです。読んでてすごく優しい気持ちになれました！もうこれは優しい大人になるしかない！()これからも扉の隙間から応援してます！ (2023年1月10日 12時) (レス) @page40 id: 9df188f843 (このIDを非表示/違反報告)
かめそん(プロフ) - 憂夢さん» コメントありがとうございます！お話読んでくださって、嬉しいお言葉まで頂いて幸せです、、！ありがとうございます！ (2023年1月9日 16時) (レス) @page12 id: e5672cfe47 (このIDを非表示/違反報告)
憂夢 - 小説読ませていただいてます！かめそんさんの日常組の小説大好きです…！いつも素敵な小説をありがとうございます！！これからも応援してます！ (2023年1月9日 13時) (レス) @page38 id: e4847ea383 (このIDを非表示/違反報告)
かめそん(プロフ) - かにかまさん» 新年初のコメント拝見でとても幸せな気持ちになりました、、、！ありがとうございます。これからも更新頑張りますので読んでくださると嬉しいです！ (2023年1月1日 2時) (レス) id: e5672cfe47 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：かめそん | 作成日時：2022年12月2日 20時
