三人目 ページ3
(―――……寝れねぇ……)
寝ている途中に目を覚ませば俺は体を起こして髪をクシャッと掴む。
随分と変な時間に目が覚めたらしい、まだ夜中の一時過ぎだ。
轟「……ちょっと、飲み物でも買いに行くか……」
立ち上がり財布とカードキーを持てば俺は共有スペースに向かった。
緑「―――……あれ、轟君??」
轟「!!……緑谷、またヒーローノート書いてたのか??」
緑「うん、纏めちゃってたらこんな時間になっちゃって……」
共有スペースに向かう途中、エレベーターの中で緑谷と出会えば口を開く。
緑「……ねぇ轟君、轟君はさ…幽霊とか、そういうの信じる??」
轟「幽霊か??……見たことねぇから分からねぇ……緑谷は??」
緑「……僕は信じてなかったけど……今信じそうになってる…」
(…信じそう…??)
緑谷の言葉に首を傾げ、視線を向ければ少し顔を俯かせていた。
緑「……この寮には、僕たち20人以外に誰かが居る。かっちゃんも、もう一人の誰かを見たんだって」
轟「……爆豪『も』ってことは、緑谷も見たのか??」
そう問いかければ小さく頷く緑谷。
(…緑谷が、こういうくだらない嘘を吐く奴じゃないのは知ってる。つまり…本当に……??)
エレベーターを出て共有スペースに来れば、自販機で飲み物を買いつつ口を開く。
轟「……緑谷が見たのは、どんな奴だった??」
緑「えっと…僕が見たのは上鳴君とそっくりだったんだ。それで…上鳴君を見送った直ぐ後に僕の後ろから上鳴君がやって来て……かっちゃんも全く同じだって…」
ソファに座っては考え込む緑谷に飲み物を買えば手渡す。
轟「…まだ害がないなら様子を見るくらいでいいんじゃないか??誰かが傷付けられた訳じゃないんだろ??」
緑「あ、ありがとう……うん……あ、かっちゃんが千円分の小銭を取られたって」
轟「……その幽霊は一体何がしたいんだ…??」
緑谷の隣に座れば首を傾げる。
緑「分からないけど…轟君も気を付けた方がいいかもしれないね…」
轟「そうだな…教えてくれてありがとな緑谷、気を付けておく」
麗「あれ、デク君と轟君??」
声が聞こえた方に視線を向ければ、手を振りつつ麗日が寄ってきた。
緑「麗日さん!!どうしたのこんな時間に??」
麗「なんか変な時間に目が覚めちゃって……まさかデク君と轟君が居るとは思わなかったなぁ」
麗日が苦笑を溢しつつ俺たちに近寄る。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 78人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
天喰ルナ - 面白いです！！応援してます！更新頑張ってくださいね！ (2021年1月21日 20時) (
レス) id: e8de5457df (このIDを非表示/違反報告)
鬼灯弔銀時晋介丁 - 面白いんや、何でだ。なんで@黒さんの作るのは私にどはまりするんだ (2018年10月30日 16時) (レス) id: 7bc9a154f5 (このIDを非表示/違反報告)
アイ。(プロフ) - 寮から出られないって、もし霊だとしたら、地縛霊かな……。 (2018年10月24日 18時) (レス) id: b23522634a (このIDを非表示/違反報告)
まっちゃむーしゅ(プロフ) - なんでここ荒れてんの (2018年10月24日 4時) (レス) id: ea9a3f21f7 (このIDを非表示/違反報告)
か。 - リルさん、この人体に追う傷よりも心の傷を深く大きく残ることを他人にやらかしてますよ。 (2018年8月9日 1時) (レス) id: eef33ae380 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：＠黒
| 作成日時：2018年7月20日 18時
