傷 ページ7
「A
俺、会場戻って挨拶だけしてくる。少しだけ待ってて」
「……」
「大丈夫。すぐ戻るから」
自分が着ていたジャケットを私の肩にかけて
もう一度ぎゅっと抱きしめてくれる
「…待ってます、ジョンインさん」
私がそう言うと
安心したように少しだけ頬を緩ませた
「ソユナ
Aを頼む」
『わかった』
「ヒョンはチャニョリヒョンに電話して聞いてみてください。すぐここまで迎えに来られるか」
『了解』
ジョンインさんが離れて行くとやっぱり不安になったけど
ソユンオンニが身体を支えてくれたので、何とか立っていることが出来た
.
.
.
『お待たせ
みんな乗って』
あれから数分後
チャニョルさんが車で迎えに来てくれた
『悪いな、チャニョル
こんな急に』
『良いんですよ。気にしないでください』
「ありがとうございますヒョン」
『全然。気にすんな。
それより…
大丈夫か？
Aちゃんも、お前も』
「俺は大丈夫ですよ」
『…そっか』
ジョンインさんのことを心配そうに見つめるチャニョルさん
それ以上は何も言わず、車を発進させた
『ソユナ
本当に病院行かなくて平気か？』
『大丈夫ですって。オッパは心配性なんだから』
『だって…男に引っ掻かれるなんて』
『ちょっとした擦り傷です』
前の席に並んで座ったお二人のやり取り
不謹慎かもしれないけど
なんだか
お似合いだなって思う
「……」
「…ジョンインさん」
「どうした？
気分悪い？どっか痛い？」
「いえ、大丈夫です」
「ん…そっか」
さっきから私以上に苦しそうな顔をしているジョンインさん
繋がれた手も、いつもより温度が低い気がする
……嫌な思いをさせてしまっただろうか
未遂とはいえ、あんなことになって
気分が悪いのは
ジョンインさんの方かもしれない
『ソユンの家ってこの辺だよな』
『はい。そこのマンションです。
ありがとうございました、チャニョリオッパ』
『ん〜 どういたしまして』
『僕 部屋まで送るよ』
『え？や、1人で大丈夫です』
『何かあったらどうするんだ。油断禁物だぞ』
『でも…』
『ヒョンの言う通りにしな。ソユンは怪我もしたんだし』
『…
じゃあ、お言葉に甘えて。
Aちゃん
先に帰るね？家に着いたらゆっくり休んで』
「ありがとうございます。オンニはちゃんと傷の手当てをしてくださいね？」
『…もう。こんなときまで人の心配しなくて良いのに』
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そら(プロフ) - とても面白くて一気読みしちゃいました！！また読みにきます！ (2022年4月1日 23時) (
レス) @page28 id: ba25a8467e (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - わーいジョイナ^_^ (2020年3月30日 22時) (レス) id: 1dd6c0734d (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - 何回も何回も読み返しているので続編の更新本当に嬉しいです。毎日イヤなニュースばかりですが楽しみがまた出来ました。ありがとうございます。 (2020年3月30日 22時) (レス) id: 5075b515c0 (このIDを非表示/違反報告)
こゆ(プロフ) - 以前から少し拝見させて頂いてましたが、時間が空いてしまったので初めから一気に読み直しました！ 何度読んでもニヤニヤして、胸が痛くなってとても感情移入して読んでいました！楽しかったです、ありがとうございました！ (2020年2月11日 13時) (レス) id: 448e876d4c (このIDを非表示/違反報告)
sumi(プロフ) - はじめまして^^* 始めからがーっと！一気に読みました！泣いた泣いた(；A；)面白かったです！レモンさん感動ありがとうございましたー！ (2020年1月4日 18時) (レス) id: 8b7afa5c98 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レモン
| 作成日時：2019年8月17日 12時
