離れるのは ページ6
「何だよ
死ぬのが怖いのか？」
『やめ、て…お願い』
「お前はやめなかっただろ」
『……』
「Aが……どれだけ怖がってても、お前はやめなかった」
『…ごめんなさい、私が悪かったです…ほんとに、ごめんなさい。
だから
お願い、許して…』
涙を流して懇願する
それでもジョンインさんは手を離さない
後ろ姿しか見えないから、ジョンインさんが今どんな顔をしているのかわからなくて
この後 どうなってしまうのか
怖くて仕方がない
「……で」
こんな高さから落ちたら死んでしまう
「…ない、で」
でも
このとき
私が怖かったのは
ダジョンさんが死んでしまうかもしれない、ということではない
「ジョンイン、さん…」
こんな考え方はいけないと思うけど
人の死よりも
ジョンインさんが私から離れて行ってしまうことの方が
何倍も怖かった
「ジョンインさん
行かないで
どこにも、行かないで…
……っ、ジョンインさん！！」
ベッドから落ちて
力が入らない身体を叩きながら
声の限り叫んだ
「……」
『いや…
死にたくない……お願いします。お願い』
「……」
『オッパ、』
「黙れ」
『……』
「…
俺の前で
二度と口を開くな」
静かな声でそう言ったジョンインさんは
投げ捨てるようにして
ダジョンさんをベランダへ降ろした
『っ、
…ゴホッ！ゴホゴホッ……うっ』
「金輪際あんたに会うことはない。俺たちの前に現れることも許さない。
次は無いと思え」
『……』
怖い顔をしたジョンインさんがこちらに戻って来て
床に座り込む私をゆっくり立たせてくれる
「怖い思いさせてごめんな」
「…ジョンインさん……」
「大丈夫。もう大丈夫だから」
ぎゅっと抱きしめて
背中をとんとんと優しく叩く
安心する温もり
私の大好きなジョンインさんだ
「もう帰ろう」
「…はい」
「タクシー、は
…やめよう。変な噂を流されたら困る」
『確かにそうね。こっちに非はなくても楽しい話題じゃないから』
『どうやって帰ろうか…みんなお酒を飲んでしまったし』
「……」
「チャニョリヒョンに頼もう」
『えっ？チャニョリオッパ？』
「迷惑かけるのは申し訳ないと思うけど、チャニョリヒョンなら信じられるから」
『…そうだな』
「A、それでも良い？」
「…ありがとうございます」
この件に巻き込むようで心苦しいけど
チャニョルさんなら私も安心出来る
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そら(プロフ) - とても面白くて一気読みしちゃいました！！また読みにきます！ (2022年4月1日 23時) (
レス) @page28 id: ba25a8467e (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - わーいジョイナ^_^ (2020年3月30日 22時) (レス) id: 1dd6c0734d (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - 何回も何回も読み返しているので続編の更新本当に嬉しいです。毎日イヤなニュースばかりですが楽しみがまた出来ました。ありがとうございます。 (2020年3月30日 22時) (レス) id: 5075b515c0 (このIDを非表示/違反報告)
こゆ(プロフ) - 以前から少し拝見させて頂いてましたが、時間が空いてしまったので初めから一気に読み直しました！ 何度読んでもニヤニヤして、胸が痛くなってとても感情移入して読んでいました！楽しかったです、ありがとうございました！ (2020年2月11日 13時) (レス) id: 448e876d4c (このIDを非表示/違反報告)
sumi(プロフ) - はじめまして^^* 始めからがーっと！一気に読みました！泣いた泣いた(；A；)面白かったです！レモンさん感動ありがとうございましたー！ (2020年1月4日 18時) (レス) id: 8b7afa5c98 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レモン
| 作成日時：2019年8月17日 12時
