重い扉 ページ14
「お義父さんのお怒りはごもっともです。
大事な一人娘の義理の母親があんな人だなんて、そんなの嫌に決まってますから」
『……』
「Aは
お義父さんの傍で生きる方が幸せなのかもしれないって、そう思うこともあります。
でも
どうしても俺は
Aと一緒にいたいんです」
『……』
「だから、また来ます。
お義父さんの言葉に逆らうようで申し訳ないですけど
このままAと離れるなんて…考えられません」
「ジョンインさん」
「Aは泣かないで待ってて。
俺、何があっても諦めないから」
「…わかりました」
「お義父さん
また来ます。寒いので風邪引かないように気をつけてください」
『……』
「ジョンインさんも、ちゃんとご飯も食べて体調気をつけてくださいね」
「うん。ありがとう」
直接見送ることも出来ないなんて…
悲しい
苦しい
でも
泣かない
ジョンインさんにそう言われたから
ーーーーー
ーーーー
ーーー
「おはようA」
「おはようございます、ジョンインさん」
「お義父さんは？」
「まだ寝てます。昨日帰りが遅かったので」
「じゃあ出直すよ。仕事終わりにまた来る」
「え、でも…」
「起こしたら悪いから」
「…ジョンインさんはお忙しいのに」
「そんなのお義父さんも同じだよ」
「……」
「A？」
「……」
「泣いてる…？」
「泣いてません」
「本当に？」
「はい」
「…よかった。
今は涙を拭ってやれないから」
私たちの間には扉が1枚あるだけ
こんなの
開けるのは簡単なのに
「それじゃ、仕事行って来る」
「…はい」
「あったかくしてて。メシもちゃんと食って」
「ジョンインさんは」
「俺？」
「朝ご飯、食べましたか？」
家に帰ったらパクさんがいるから大丈夫だと思うけど
なんだか心配になる
「食べたよ」
「お昼は」
「適当に食べる。近くの店に行っても良いしな」
「…身体に良いもの、食べてください。野菜も摂ってバランス良く」
「……」
「ジョンインさん？聞いてますか？」
見えないから返事が無いと不安になる
もう行ってしまったのではないか、と
「…
…A」
「はい」
「何日も経ってるわけじゃないのに、こんなのおかしいのかもしれないけど
俺、Aの手料理が恋しい。
こうやって話は出来るけど
やっぱりAの顔を見たい
手に触れて
抱きしめたい」
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そら(プロフ) - とても面白くて一気読みしちゃいました！！また読みにきます！ (2022年4月1日 23時) (
レス) @page28 id: ba25a8467e (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - わーいジョイナ^_^ (2020年3月30日 22時) (レス) id: 1dd6c0734d (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - 何回も何回も読み返しているので続編の更新本当に嬉しいです。毎日イヤなニュースばかりですが楽しみがまた出来ました。ありがとうございます。 (2020年3月30日 22時) (レス) id: 5075b515c0 (このIDを非表示/違反報告)
こゆ(プロフ) - 以前から少し拝見させて頂いてましたが、時間が空いてしまったので初めから一気に読み直しました！ 何度読んでもニヤニヤして、胸が痛くなってとても感情移入して読んでいました！楽しかったです、ありがとうございました！ (2020年2月11日 13時) (レス) id: 448e876d4c (このIDを非表示/違反報告)
sumi(プロフ) - はじめまして^^* 始めからがーっと！一気に読みました！泣いた泣いた(；A；)面白かったです！レモンさん感動ありがとうございましたー！ (2020年1月4日 18時) (レス) id: 8b7afa5c98 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レモン
| 作成日時：2019年8月17日 12時
