64 ページ1
あれから何事も無く、新年をおついちさん達と迎えて三が日は私もカスミに会ったりおついちさん達はゲーム配信したりとしていた
私も少しずつ業務にも慣れてきて皆さんのお役に立つように頑張っていた
家事などももちろん私がメインでやったりするけれどおついちさん達も手伝ったりしてくれて申し訳ない気持ちだった
でもおついちさんも弟者さんも兄者さんも優しくて、そんなの気にしなくていいと言って下さって私は胸がいっぱいだった
せめて、私に少しでもそういう知識でもあればもっと皆さんのお役に立てるのに…と考えるようになっていた
そんなある日
1人の訪問者が私の前に現れた
「貴方、おついちさんの所にいる方よね?」
長い髪にスラッとしたスタイルで紅い口紅が似合うまさに美しい女性
タイトなスカートで高いヒールが彼女の為に作られたようにも感じるほどに美人
A(この人…は)
私はしばらく見惚れていたけれどフッと思い出した
私がおついちさん達と一緒に仕事させてもらえるようになってからしばらくして事務所におついちさんに抱きついてきたあの女性だと
川上さんだったかなぁと思い出す
A「えっと…皆さんなら今」
てっきり皆さんに会いに来たのかと思い、皆さんなら実況中だと言おうと口を開こうとした
川上「あの方々に用があるわけじゃないわ」
彼女はそうハッキリ言うとツカツカとヒールを鳴らして私の方へ近づいてきた
突然の事に私が動けないでいると彼女はキッと瞳を吊り上げて私を見た
川上「貴女、おついちさんの恋人なんですって?」
A「!?」
私は突然の言葉に驚いてしまった
その私の表情に彼女は妖しく笑う
川上「まさか貴女、彼が本当に自分のことを愛してくれてるとでも思ってるの?」
川上さんは長い髪をなびかせて私を見つめる
川上「貴女みたいな美人でもない女が彼に本気で愛されるわけないじゃない
そもそも彼は年上の女がタイプなのよ?
貴女はどっちかというと彼のタイプとは真逆よね?」
確かに彼女に比べたら私は年上ぽくもなければ色気もない
A「……っ」
川上「貴女、彼らの所で働いてるみたいだけどそういう知識もないのによく彼らの側に居られるわね?
彼らも何で知識もない貴女を受け入れたのやら…」
確かに私は事務職の経験も少ない
今は皆さんに教えてもらいながら何とかやっていけてる
こんな私が居てもいいのだろうか
私が最近葛藤してることを言われて
私は何も言えなかった
153人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:時音 | 作成日時:2023年8月27日 14時