わたし、メリーさん。いま、尾行の計画が始動したの……。 ページ6
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「ヒロー！おーい！」
家の近くのコンビニ前で待ち合わせをしていると、名前を呼ばれた。振り向くと、そこにはカズがいた。
カズの後ろから、あっきーも出て来る。いつも通りの三人だ。
因みにカズの本名は
よく知らないけれど「三色トリノ」というアイスが昔売られていて、そこからもじった名前らしい。
「んじゃ、さっそく尾行と行きますか！」
「おう。」
ノリノリのカズと、思ったより乗り気なあっきー。どうやら着いて行くしか無さそうだ。家に向かって歩きながら、あっきーが話しかけて来る。
「なあ。今日も会うっつってたんだろ、親父。」
「一応……。」
確かに父さんは、女の子と会う約束を取り付けていた。遠くからだったけど、はっきり聞こえてしまったのだ。
「ヒロの父さん、ヒロの事ほっぽり出して隠し子作る様なタイプには見えないけどなぁ。」
「だからこそ余計気になんだろーが。」
「ま、そうなんだけどね。」
カズがそう言ってからすぐ、あっきーが鋭く言った。
「……止まれ。」
その声がいつに無く真剣だったので、僕とカズは驚いてあっきーの方を見た。
「親父、家から出た。」
あっきーは耳が良い。「地獄耳」と言い換えてもいいだろう。本人曰く、「五十メートル離れた所からでも、小声での会話が聞こえる」らしい。かなり凄い能力だと思う。
「……よし、向こう行った。追い掛けんぞ。」
「ラジャ！」
どきどきしながら、二人の後をついて行く。もし父さんが本当に浮気していて、あの女の子が隠し子だったら。嫌な想像ばかりしてしまって、もう駄目だった。
「……ヒロ？」
黙り込んだ僕を不思議に思ったのか、カズが覗き込んで来る。
「……親父のこと、まだ心配してんのかよ。」
母さんが浮気していた。それだけでも、物凄くショックだったのに。父さんは僕を心配させないよう、何も言わない。母さんは、いつも深夜に帰るので、そもそも顔をあわせられない。
この二人にだけは、家の事情も全て相談していたから、今の僕のこの複雑な気持ちが、よく分かっているんだろう。
わたし、メリーさん。いま、ストーカーされているの……。→←わたし、メリーさん。いま、尾行される事が決定したの……。
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AYA - 初めまして。私も怖い都市伝説の中ではメリーさんが一番好きです。このメリーさん、優しくてほっこりしてきゅんしますね。話もとても面白いです。無理がない範囲で更新頑張って下さい。応援してます。 (2021年8月2日 18時) (
レス) id: d783a40920 (このIDを非表示/違反報告)
麦カケ(プロフ) - 初めまして、こんばんは。メリーさんは怖いイメージですがこちらの作品のメリーさんは優しくてほっこりしました。お話とても面白いです！作者様のペース、無理がない範囲で更新等頑張ってください！ (2021年2月2日 22時) (レス) id: ea0439ca7f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：藍沢 | 作成日時：2020年12月30日 18時
