わたし、メリーさん。いま、尾行される事が決定したの……。 ページ5
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「本当かよ。」
「まぁまぁ。……でも、確かに信じられねーよな。」
「本当なんだって！」
前もいった通り僕の通う地域では特に過疎化が進行していて、小中学校のメンバーの殆どがこの高校への進学を決める。なのでクラスには知り合いばかりで、「進学した」という実感も殆ど無いまま、高校生になる。
でも高校を卒業したらどうするかは結構人それぞれで、「家の農業を継ぐ」と言う奴もいれば、「取り敢えず大学に行く」と言う奴もいる。
まだ将来のことは未定と言う奴も結構いて、実は僕もその一人だ。
自分は将来何をやりたいのか。何の職業に就くのか。
働かなくては食べていけないし、考えなくてはいけない事は分かってる。だけどどうしても分からなくて、結局何も決まらずにだらだらと毎日を浪費してしまっているのだった。
話を戻そう。
昨日見た事を、親友である「あっきー」こと
「だいたいよぉ。マジで見たのかよ。夜だし、暗かったから見間違えたんじゃねぇの。」
こいつはあっきー。制服はいつも着崩してるしヤンキー口調だけど、良い奴だ。怖がられやすいのを本人は結構気にしているようで、前に一人反省会をしているのを目撃してしまった。因みにその時は、流石に気まず過ぎて全速力で逃げた。でもあっきーは運動神経が化け物なので、すぐ捕まった。
「まぁまぁ。あっきーもそう怒んなよ。」
こっちはカズ。三人の中、いや、学年トップと言っても過言じゃ無いほど頭が良い。でも運動は苦手で、本人曰く五十メートル走で二桁を切った事が無いらしい。三人の中ではツッコミを担当する事が多い。
「証拠も無いのに、信用出来るかよ。」
確かに証拠は無い、けど。確かに、父親が女の子と一緒にいたのだ。
黙り込んだ僕を見て、カズが言った。
「そんなに気になるならさ……。」
カズはそこで言葉を切り、にやりと悪い顔をした。
「あと、つけてみようぜ。」
「え……はぁ！？」
驚いて大声をあげる僕の横で、あっきーもにやりと笑う。
こうして僕は、父親のあとを尾行することになったのだった。
わたし、メリーさん。いま、尾行の計画が始動したの……。→←わたし、メリーさん。いま、貴方の手助けをするところなの……。
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AYA - 初めまして。私も怖い都市伝説の中ではメリーさんが一番好きです。このメリーさん、優しくてほっこりしてきゅんしますね。話もとても面白いです。無理がない範囲で更新頑張って下さい。応援してます。 (2021年8月2日 18時) (
レス) id: d783a40920 (このIDを非表示/違反報告)
麦カケ(プロフ) - 初めまして、こんばんは。メリーさんは怖いイメージですがこちらの作品のメリーさんは優しくてほっこりしました。お話とても面白いです！作者様のペース、無理がない範囲で更新等頑張ってください！ (2021年2月2日 22時) (レス) id: ea0439ca7f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：藍沢 | 作成日時：2020年12月30日 18時
