わたし、メリーさん。いま、貴方の手助けをするところなの……。 ページ4
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ふとメリーさんの方を見ると、メリーさんは顔を真っ赤にしてそっぽを向いていた。
「か、勘違いしないで欲しいの。これは、その……そう、課金制だから。」
「課金！？」
まさかメリーさんの口からお金の話が飛び出すとは思わなかった。それと同時に俺は、メリーさんがツンデレなのだという事実を知った。
「ひとまず今は、休憩期間なの……。今まで必死に頑張ってきた分、しっかり休息をとるべきなの……。」
メリーさんの言葉が心に染みて、また涙が溢れそうになる。しかしそれを何とか押さえて、言った。
「メリーさん……またここ来ても良いかな。」
「……月一くらいなら、来られるの。」
思わず笑顔になる俺。その様子を見て、メリーさんもふっと笑った。
「これはもう、要らないの。」
メリーさんは俺の手から缶ビールを取り、中身をグラウンドの端にある溝に捨てた。液体の流れ落ちる音を聞いていると、嫌な記憶まで流れ落ちていくような気がした。
全てのビールを捨て終わり空き缶を近くのゴミ箱に捨てた後、メリーさんはこちらを振り向いた。その横顔は月光に照らされ、とても美しかった。
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「ヤバい……。」
思わず手で口元を覆う。
塾からの帰り道、たまたま通り掛かった近くの小学校。元々は僕も通っていた学校だが、少子化が進む現代の流れには逆らえずに廃校となってしまい、僕の代が最後の卒業生となった。
たまには違う道で帰ろうと思い、そこを通った時だ。ふらふらと歩く父親の姿が見えたので声を掛けようかと思ったが、どこか様子がおかしい。
よく見ると、父親の隣には小さな女の子がいたのだ。その波打つ長い金髪は、遠くからでもよく目立った。
一瞬、父親が女の子を誘拐しようとしているのかと思ったが、恐らく違う。女の子は父の手を引き、廃校となった小学校へと入って行った。
何があったんだ。
父が何やら叫び出す。そこで僕は、衝撃の事実を知った。
母が不倫をしていたという事だ。確かに最近の母は外出ばかりしていて、僕が家に帰っても基本誰もいなかった。それに偶に父と顔を合わせても、喧嘩ばかりしていた。でも、まさか不倫してたなんて。
それより今は、父だ。こっそり父をうかがう。……まさか、隠し子？
父に気付かれない様、そっときびすを返す。
＿＿逃げるところを見られていた事になんて、気づかずに。
わたし、メリーさん。いま、尾行される事が決定したの……。→←わたし、メリーさん。さぁ、あなたの悩みを話すがいいの……。（修正しました）
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AYA - 初めまして。私も怖い都市伝説の中ではメリーさんが一番好きです。このメリーさん、優しくてほっこりしてきゅんしますね。話もとても面白いです。無理がない範囲で更新頑張って下さい。応援してます。 (2021年8月2日 18時) (
レス) id: d783a40920 (このIDを非表示/違反報告)
麦カケ(プロフ) - 初めまして、こんばんは。メリーさんは怖いイメージですがこちらの作品のメリーさんは優しくてほっこりしました。お話とても面白いです！作者様のペース、無理がない範囲で更新等頑張ってください！ (2021年2月2日 22時) (レス) id: ea0439ca7f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：藍沢 | 作成日時：2020年12月30日 18時
