触れ合い ページ10
あの後島にいるビッグマム海賊団の方々へご挨拶をして歓迎会なるものを開いていただいた。
けど、アレは歓迎会にかこつけてお茶会をしたかっただけに違いない。
城勤めの仕事はと言えばクラシカルなメイド服を着て、広すぎる城の清掃や雑用。
背の高い人も難なく歩ける程天井は高いし、飾られている骨董品達も聞くのも恐ろしい程高価な物だとか。
プ「ねぇAちゃん、なにしてるの？」
『これはプラリネ様、見ての通りお掃除ですよ』
プ「普通の人はお掃除の時に触手なんてださないわよ」
『こうでもしないと上まで届かないから仕方ないんです。
それよりプラリネ様は何を？』
プ「あたしはねぇ、Aちゃんを探してたの！」
触手で体を支えつつ天井付近の埃を叩いていれば下の方でニコニコと手を振るのは今年9歳になるプラリネ様。
彼女は何故か初対面の頃から私を気に入ってくれているらしい。
「あのね、もうすぐお昼寝の時間なんだけど下の子達のために読み聞かせしてほしーの」
『読み聞かせ？それは勿論構いませんが、上のご兄妹様たちはどうしたんです？』
「今日は忙しいって言ってたわ」
『ふむ、ならこれを片付けて向かいますから先にお部屋に戻っていてください。
絵本の選別はプラリネ様にお任せしますので、皆様とお話し合いして決めて下さいね』
「はーい！じゃあ子供部屋で待ってるからね！」
目線を合わせてお願いすれば素直なプラリネ様はニコニコ笑顔で部屋へかけて行った。
小さい子と触れ合うのは比較的好きな方だから自然と頬が緩む。
『そういえば私読み聞かせなんてしたことないけど…。
まぁ読むだけならなんとかなるかな』
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作者名：雪見もち | 作成日時：2022年9月30日 12時
