陽だまりの様なイカ様 (ページ9)

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こんなに恐ろしい海賊達に囲まれているのにどこか落ち着いているのは何故だろう。
あの実を食べてから、私の感情の振れ幅がおかしい気がする。
悪魔の実と言うのはそんなことにまで作用するんだろうか？

リ「さぁA、選択の時だ」

ペ「!?ま、ママ！
何もソウルポーカスをかけるほどの事じゃ…！」

リ「“LIFEorSLAVE!!!」

舌の長い人が慌てて止める前に告げられた言葉は、とてつもない圧力と共に私にのしかかってくる。

語りかけられた問いに魂が揺らいでいるのを感じる。
ここは言葉を慎重に選ばなければ、きっと殺されるのだろうけれど……。

それでも。

『LIFEです』

澱みなくハッキリと、私は従わないと主張する。

目を逸らさずに返し数秒後、身に落ちていた圧力が消えてビッグマム様はニンマリと口を歪めた。

リ「ここまでおれに逆らう女が居るとは、おもしれぇ！
わかった、お前を戦闘員にするのは辞めてやる。
ただし、逃がしてやるつもりもねぇ！ここで召使いとしてでも働きな。

いいねA！！」

『……まぁ、その位なら譲歩します』

リ「そうだ、あまりワガママを言いすぎると直ぐに殺しちまうからねぇ？
引き際を心得てるのはいい事だよ、マンママンマ♪」

上機嫌の彼女は大きな手で私の頭をぐしぐしと撫でて、唖然としたままの男性達を置いて一足先に部屋を出ていってしまった。

モ「ママのソウルポーカスに臆さねぇ奴がいるなんて、どんだけ図太い神経してやがんだ」

『図太いと言うか、こういう状況に慣れてきたと言うか…』

オ「ハッハッハ！四皇に凄まれることに慣れるだって？
おかしな奴だ」

ペ「まぁなんにしても、ママがお前を受け入れると言うなら俺達も従うしかないだろう。
ようこそA、ビッグマム海賊団へ。ペロリン♪」

『…海賊になる気はありませんと申しているのに』

ペ「それはこれからの気持ちの変化に期待するしかねぇなぁ」

各々が私に不敵な笑みを向けて来るけれど、私は断固として海賊になるつもりは無いのですが。