陽だまりの様なイカ様 (ページ12)

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息抜きとはページ12

結局小さな子達に負けて、ペロスペロー様とカタクリ様に見守られ？見張られ？ながらお昼寝をしたのが数日前。

あんなに眠れない昼寝は今まで経験したことがないよ。
子供たちの寝相で顔や鳩尾に飛んでくる手や足をやんわり防ぎ、変なことをしないようにかは分からないけれどもジットリとした視線を無視して、私良く1時間じっとしてられたなぁ。

そんなこんなでこの摩訶不思議なお菓子ランドで過ごす事1週間ほど、私は別の問題に悩まされている。

それはズバリ、ご飯の問題。

『塩気が欲しい、欲を言うなら塩焼きした魚食べたい』

という事で、あらかたやる事がなくなった城を出て自作した釣竿を片手に海岸へきていた。
実家が漁家だったので釣りは慣れ親しんだもので、久々の息抜きには最適。
そう思って始めたはずだったのに

カ「……どうしてこうなった？」

『魚が食べたくて、釣りをしてた筈なんですけどね』

カ「どう見ても魚に襲われているようにしか見えないが」

『うぅん、何故でしょう』

私を食べてとすごい勢いで体当たりしてくる魚達に埋もれている所を、丁度海上警備からの戻りだったらしいカタクリ様に胴を掴まれ引き上げていただいた。

あの実を食べてからとんでもなく魚に好かれると言うか、とても魚に尽くされる。

カ「どの魚を食べるつもりなんだ」

『あの大きな魚を塩焼きにして食べようかなと思っておりますが』

カ「やめておけ、あの魚の皮は毒がある」

『…それは残念、食べ応えがありそうだったのに』

少し肩を落として足下の魚の群れを見つめていれば、胴を掴む手が震えているように感じる。
上を見ると顔を背けてはいるもののめちゃくちゃ笑われてるんですが？

カ「そもそも塩は持ってきてるのか…っふ
ん"ん"ｯこの当たりの海域はジュースの海だ。
焼いても塩味にはならない」

『私の言いたいことを先読みして笑わないで下さい。
全く、本当に変な島で困っちゃう』

げんなりとした顔でため息をつけば、少し笑いが納まったらしいカタクリ様に陸地へ降ろされた。