カクテルのような恋を 【歌い手】2

甘くて苦い43 ページ3

天月さんが去り




まふまふさんと私の間には謎の沈黙が起こる






先程からずっとグラスを磨いているのだが



まふまふさんの視線が突き刺さって集中できない..





グラスを棚に置き、まふまふさんの方を見ると




ふと目が合った






気まずそうに目を泳がせた後、



ひとつ咳をして



私に口を開いた





「..とりあえず何かカクテル作ってもらっていい？」




「はい」




何を作ろうか



ソルティードッグ系がいいかな..




んー..ブルドッグでいいか




ウォッカとグレープフルーツジュースを取り出して注ぐ








「どうぞ、ブルドッグです」




そう言いグラスを滑らすと


まふまふさんはグラスを持ち、まじまじと眺める





「ブルドッグ？」




「グラスの淵に塩をつけると


ソルティードッグになるんですよ


ウォッカとグレープフルーツジュースを入れるだけなので

お家でも簡単に作れますのでお気に召されたのなら作ってみても良いかもしれません」





まふまふさんは、へえと頷き



1口、口に含んだ






「..ん、やっぱりおいし」



にこりと微笑むまふまふさんに私も微笑みを返す




満足そうにブルドッグを飲んでいるまふまふさん





あぁ、そういえば聞きたい事があったんだった




「あの、まふまふさん」





「..なあに？」







「天月さんに、付き合ってることバレてたんですが..



何故ですか？」





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(一応)ブルドッグのカクテル言葉




「守りたい」

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